絹本著色 当麻曼荼羅図

けんぽんちゃくしょく たいままんだらず


絹本著色 当麻曼荼羅図

指定区分

指定種別

有形文化財(絵画)

指定・登録日

市町

桑名市

所在地

桑名市

所有者

宗教法人 十念寺

員数

1幅

構造

縦120.7cm×横121.4cm

年代

室町時代
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関連資料

概要

 縦120.7㎝、横121.4㎝、掛幅装。「当麻曼荼羅図」とは、奈良県の当麻寺に伝わる「当麻曼荼羅」をもとに制作されたもので、鎌倉時代以降にこれを模写したものが各地に伝来している。『観無量寿経(かんむりょうじゅきょう)』という経典を図で表したものである。画面中央に、阿弥陀如来を中心とする西方極楽浄土を大きく表し、その左右辺と下辺に帯を設け、向かって左には韋提希(いだいけ)夫人の物語、右には極楽を観想するための十三観、下辺には九品往生図(くぼんおうじょうず)を配置している。これは当麻曼荼羅図の通例と同じである。仏菩薩は金泥身に朱線で描き起こされ、着衣には截金文様が施される。十三観および九品往生図では墨線で描き起こす。尊像表現はやや形式的であるが、彩色も併用してていねいに描かれているのが特色である。室町時代も前半にさかのぼる制作であろう。
 裏面下部には、修理時の結縁者と思われる人名が列挙された貼付紙がある。同種のものが、同寺院に伝わる「仏涅槃図」(県指定有形文化財)にも見られる。江戸時代後期頃のものと考えられる。

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