更科紀行
鳥居峠(長野県木曽郡木祖村)
身にしみて大根からし秋の風
(みにしみてだいこんからしあきのかぜ)
木曽の橡浮世の人の土産かな
(きそのとちうきよのひとのみやげかな)
ひよろひよろと尚露けしや女郎花
(ひょろひょろとなおつゆけしやおみなえし)
鳥居峠といえば中仙道屈指の難所である峠です。その道は険しく、今でも人々の往来が大変な道です。また、「木曽路は山の中・・・」と言われる程、小高い木々が覆い茂り夕暮れも早く訪れます。秋の木曽路はその寒さもひときわですが、道の危険さも伴い俳句の表現につながったのでしょうか。