海女とアワビ
現在、鳥羽市国崎町には、伊勢神宮の鰒(アワビ)調製所があります。鳥羽市国崎町のアワビが伊勢神宮に奉納されるようになったのは、垂仁天皇の皇女・倭姫命が、天照御大神の御神饌を調製できるところを探されたとき、この地に「湯貴の潜女(ゆきのかづきめ・清らかな海女さんの意味)」を定められたことに由来するとされています。(『倭姫命世記』による。)『大和姫命世紀』の写真:MieMu 図録より
認定書:海士潜女神社
のしアワビ:MieMu所蔵
認定書:海士潜女神社
のしアワビ:MieMu所蔵






「神宮御料鰒調製所」では、伊勢神宮(内宮・外宮)の三節祭(6月・12月の月次祭、10月の神嘗祭(カンナメサイ))のため、身取鰒(大・小)・玉貫鰒を調進しています。アワビを道具を用いて生剥きする作業などは伝統的技法を受け継いだ長老達によって調製されます。(非公開)
中型のアワビの身を3~4mの長さに桂剥き(カツラムキ)し、それを干し、熨斗鰒にしてから、一定の大きさに切り分けて束ねた身取鰒と、編みこんだわら紐に切り分けた鰒の小片を梯子のように一連にはさんだ玉貫鰒が伊勢神宮の「神宮御料鰒調製所」で作られています。(非公開)
展示物は海の博物館所蔵




祝儀袋や贈答品に使われるのしの印に使われる『熨斗(のし)』は熨斗鰒(ノシアワビ)を起源としています。熨斗鰒は戦国時代に出陣式の膳に供され、縁起の良いものとされ、上流階級の武家の間で慶事の贈答品として用いられていたものが、次第に形式化されて、現在でも祝儀袋などに使われています。
海の博物館所蔵

伊勢神宮内宮の正宮の石段の下に御贄調舎(ミニエチョウシャ)は、内宮の祭典の際、神饌の代表として鰒(アワビ)を調理する儀式が行われます。調理される鰒は、伊勢志摩地域の海女の採取した鰒です。
展示物は海の博物館所蔵

