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国市浜挽材工場(北牟婁郡尾鷲町国市浜)


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 土井八郎兵衛所有工場の一つで、明治35年(1902)3月創立。工場は90坪、原動機室24坪で、動力で「挽材及鉋滑作業」をした。挽材には36インチの大型の円鋸を使用し、鋸が元の位置に戻るときに挽材の割面を動力で鉋滑するという構造の機械であったらしく、数少なかったのか、「当工場の特色」と記している。さらに、土井八郎兵衛は、石炭に代えて挽屑を燃料とすることも考案し、この工場ほかにも製板製材工場が5、6ケ所を所有していたという。また、36年に大阪で開催された第5回内国博覧会には「林業ノ方法及種苗各種ノ木竹材」などを出品し、名誉金牌を受け(『紀州尾鷲地方森林施業法』)、「尾鷲林業」は全国にその名を知られるようになっていた。

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