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三重県立農事講習所(度会郡小俣村ほか)※


写真


 明治12年(1879)、度会郡小俣村(現小俣町)ほかの明野原で洋式農具と耕作馬25頭を投入して開墾が始まった。これを推進する機関として勧業試験場(明野試験場)が置かれ、18年には明野勧農場と改称し、洋種牛など畜産の改増殖を図った。そのため一時は獣医学校も設置されたこともあった。一方、製糸の改良普及も重要な課題で、19年に養蚕伝習所が開設され、のち蚕業講習所・高等養蚕伝習所などの名称変更を経て、33年に三重県農事講習所となる(『三重県事業史』)。講習生は蚕種検査法や蚕病消毒など、蚕業に関する学理や実地の講習を受け、県内各地に戻った。また、写真に見られるように、「蚕業の唯一の機関」として桑苗や桑田の改良試験は講習所の重要な事業であった。

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