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松阪水力電気発電所(多気郡津田村鍬形)


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 明治36年(1903)12月、松阪の白粉町に松阪水力電気株式会社が創立。櫛田川上流の多気郡津田村(現多気町)津留に堰堤を設け、やや下流の同村鍬形に発電所を置いた。堰堤から発電所までは「隧道二千六百十三尺及水路三百二十五尺落差三十三尺」で、蛇行する櫛田川の水流をトンネルを掘ってショートカットする形で導水した。発電機にはスイス製最新式を用い、県下の初期の水力発電所としてはかなり大規模で、「松阪市街に於ける点灯千五百に達するの外、余力を以て煙草精米機業等に応用し」たらしい。なお、導水トンネルは今も残存し、水路として立派に活躍しているという(『三重の水力発電』)。

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