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伊藤製糸場(三重郡四郷村室山)※


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 前頁と同じ伊藤小左衛門経営の製糸場。明治33年(1900)12月の火災で製糸場などが焼失し大きな損害を受けたが、「直ニ復旧ヲ竣工、本年(35年)尚百釜増加ノ計画ヲナシ」(『伊藤小左衛門事業一覧控』)、36年4月に繰糸場を含む第二工場が落成した。ヨーロッパの建築様式を取り入れた長大な繰糸場は、近代工業のシンボルで、『三重県写真帳』(43年発行)の紙面を飾った。なお、この伊藤製糸場は、昭和13年(1938)に室山製糸株式会社に改組、同16年に亀山製糸株式会社室山工場となった。平成7年(1995)に操業が停止されたようであるが、シンボルの繰糸場や正門などは現存し、明治の風景を今に伝えている。

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