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みえの文化びと詳細

地域 中勢地域
名前 岡田 久春

岡田久春先生と薔薇(油彩画)
岡田久春先生と薔薇(油彩画)

プロフィール 洋画家

四日市市出身、松阪市西之庄町在住
アトリエ:松阪市殿町桃山
著書: 岡田久春の世界『雲無心』
     岡田久春 貼描画 画集『遊』

1953年 三重県美術展最高賞受賞(文部大臣賞、県教育委員会賞)
       全国青年美術家展 文部大臣賞受賞
1957年 三重大学学芸学部卒業
1959年 県立松阪高等学校教諭となる
1962年 日本文化フォーラム主催 国際青年美術家展汎太平洋部門に出展し入選する
1963年 美術文化協会海外巡回展に出展
1971年 第1回三重県文化奨励賞受賞
1975年 三重県高等学校美術工芸科教育研究会会長に就任
1984年 三重県立美術館副参事に就任
1988年 県立相可高等学校校長に就任
1990年 同校を最後に公職を退く
1993年 内閣総理大臣主宰芸術文化関係者との懇親の集いに麗子夫人と共に招かれ出席(首相官邸)
2005年 コンピューターグラフィックを中心とした個展をひらく
2012年 松阪市政功労者 表彰
記事 【アトリエにて】
 松阪城跡の近くで少し高台にある、見晴らしのいいアトリエに伺うと、岡田先生の数々の力作に迎えられ、一つ一つの作品にすっかり見入ってしまいました。
 “自由闊達”“自然体”“エネルギッシュ”“柔軟な発想”etc.先生とお会いし、作品を拝見すると、そんな言葉が次々と頭に浮かんできました。
 「芸術の原点は創造にあり。今までの歴史になかったものをつなげたのが美術史になる。」と、豊かな創造性こそがご自分の美術観であると思われてからは、過去の技法にとらわれることなく、あくまでも自分らしく、ありのままを表現した作品づくりを、このアトリエで手掛けられてきました。

【油彩画から貼描画、そしてコンピューターグラフィックアート(CG)の世界へ】
 四日市市出身、現在松阪市在住の岡田先生は、三重大学在学中に県美術展や全国青年美術展で文部大臣賞を受賞されました。大学を卒業してからは、公立中学の教諭を経て県立松阪高校で長年美術を教えられ、その後、県立美術館の副参事を務めて美術文化の振興に力を注がれました。
 相可高校校長職を最後に公職を退かれてからは、それまでの「油彩画」から「貼描画」(従来の油絵に新たに切る、ちぎる、貼るなどの手法を加えた画法)や、コンピューターグラフィック「CG」を使った、新たな手法にチャレンジされ、今もなお意欲的に活動を続けられています。
 『身辺座右、是れ皆画材、是れ皆画題。』身の周りにあるすべてのもの(木片、鉄くず、布、紙、板、紐、縄など)を、自由自在に駆使し、斬新な作品を作り上げる「貼描画」の世界。そしてコンピューターグラフィックアートによる独自の世界観を創りあげられました。

【くしゅん先生】
 また先生は、先輩・同僚・教え子から『くしゅん先生』と呼ばれ長年親しまれてきました。
 2012年3月末には、傘寿を記念した画文集「雲無心(くもむしん)」が、友人や教え子の後押しで完成し、その刊行のお祝いと、先生や先生を支え苦楽を共にされた麗子夫人のそれまでのご活躍を讃えて、大勢の先輩・同僚・教え子がつめかけ盛大に祝賀会が催されました。

 今後の活動についてお尋ねすると、「これからも、自然体でその時その時の喜びや悲しみを表現していきたい。」と、思いを込めたメッセージをいただきました。

【取材者から】
 “楽しいときは楽しむがよろし、悲しいときは悲しむがよろし”と描かれた衝立仕立ての大きな作品を拝見させていただきました。その作品には、心赴くままに、常に新しい世界を求めてみえる岡田久春先生の人生観そのものを感じ、また作品を見る人に“もっと自由自在に生きよ!”と語りかけていただいているように感じました。
 これからも、末永くますますお元気で、さらなるご活躍を期待しております。
貼描画 逆立つ.
貼描画 逆立つ
CG 唐辛子
CG 唐辛子
問い合わせ先 松阪市西之庄町26−7 
TEL 0598−21−5738
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取材機関 松阪地域防災総合事務所
登録日 平成26年7月11日

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