トップページ > X線連動比較画像 > サンタンヌ教会

佐伯祐三「サンタンヌ教会」:X線連動比較画像   作品詳細

縦横無尽に塗り込めた厚めの塗料がエックス線画像に写っています。これは佐伯祐三が学生時代からはじめたキャンバスの下地(地塗り)で、彼は短時間で絵を完成させるため、わざわざ油をよく吸収する下地を自分でこしらえ塗っていました。そしてその塗り方に勢いと複雑な変化を与えることによって、メリハリのある油絵作品が創造されていくことになりました。この作品も周辺部が欠損していることから、キャンバスの絵柄の部分だけを残して切り取り、コンパクトにして日本に持ち帰ったことが推測されます。