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萬鐵五郎「木の間よりの風景」:X線連動比較画像   作品詳細

1918(大正7)年に描かれた本作品の木枠には、「本・四 萬鉄五郎」の文字が書かれていたことから、このキャンバスには萬鉄五郎学生時代の別の絵が描かれていたことが推測できていましたが、エックス線撮影したところ、もうひとつ別の画像も浮かび上がりました。「本・四」というのは、萬鉄五郎が在籍していた東京美術学校の「本科四年」の意味で、1911(明治44)年〜1912(明治45)年のことになります。エックス線画像の下部に人の顔がさかさまに写っていますが、おそらくそれが学生時代の作品でしょう。そして、もうひとつ別の画像は何が描かれているのかわかりませんが、フォーヴィスム絵画を連想させる感情のこもった筆のタッチが全面を覆っています。