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藤島武二「大王岬に打ち寄せる怒濤」:X線連動比較画像   作品詳細

この作品は、1932年に完成して以降、大切に保管されてきたのでしょう。幸いにも大がかりな修復処置を一度も受けてこなかったので、額縁も含めて作者自身の息吹を強く感じることができます。エックス線画像では、海と岩の境目などがもう少しはっきりと写しだされていてもよいところなのですが、そうでないのは制作に長い時間をかけて何層にも絵具を塗り重ね、微妙な構図の変更を何度もおこなっているからです。周辺に写っているリング状のものはヒートン金具で、額縁と作品をネジで接合するために取り付けられています。