農夫ムロン親爺


コレクション

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ジャンル

版画

作者名

ピサロ、カミーユ
PISSARRO, Camille

制作年

1879年

材料

エッチング・紙

寸法

10.5×16.3

署名

左下:No.2 Epreuve d'artiste / Paysan, père melon 右下:Camille Pisarro

寄贈者

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来歴

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初出展覧会

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作品名欧文

Peasant, Father Melon
関連資料

解説

 印象派の画家はあまり版画を制作していない。モネなどは一点の版画も残していないのだ。その中にあって、ドガとピサロは例外である。一八七九年ごろ、ドガは雑誌「昼と夜」の創刊を構想し、ピサロに挿絵版画を依頼している。
 ピサロは普仏戦争後に移り住んだポントワーズで、ガッシェという人物と親しくなり、彼の版画の仕事場を借りてエッチング制作を続けていた。ピサロの版画は総数二百余点を数えるが、このドガとの協力関係で制作された時期のものは重要である。
 ピサロはドガからさまざまな版画技法を学んだ。画家は、草原に腰掛ける男という、さりげないモチーフを採り上げながら、その草の表現に苦心している。ドライポイントによる線と、アクアティントによる線のぼかしを併用して、風になびく草の動きを巧みに描いた。
 ドガの考えた雑誌は結局実現しなかったが、ピサロは美しい版画の数々を残すことができたのである。 (荒屋鋪透 中日新聞 1990年12月7日掲載)

[作品名(フランス語)]
Paysan, Père Melon

展覧会歴

ピサロ展-印象派の巨匠とピサロ家の画家たち(山口県立美術館 1998)
版画の冒険 ミレー、ドガそしてムンクへ(町田市立国際版画美術館 2012)
近代西洋絵画名作展―印象派からエコール・ド・パリ(パラミタミュージアム 2018)
コレクションによる特別展示 春をまちわびて 美術から考える自然との調和(=エコロジー)(三重県立美術館 2022)

文献

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