無題 No.8-82
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コレクション |
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ジャンル |
彫刻 |
作者名 |
湯原和夫 YUHARA Kazuo |
制作年 |
1982(昭和57)年 |
材料 |
鉄、ステンレス・スティール |
寸法 |
250×238×242 |
署名 |
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寄贈者 |
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来歴 |
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初出展覧会 |
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作品名欧文 |
Untitled No.8-82 |
関連資料 |
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解説 |
湯原和夫の作品の魅力は、彫刻にしろ絵画にしろ、がっちりした骨格があるということである。今日、世界中に溢れているおびただしい数の抽象的な作品は、その大半が、きれいに仕上げられているというだけで、作品が放つ〈強さ〉をもっていない場合が多いようである。 この「無題NO. 8-82」は湯原のオリジナルな形態である〈門〉を造形化しており、赤茶色の鉄さびと鏡面のステンレスとが力強く組み合わされ、鋭く隙のない対照を見せている。 幾何学的な立方体と円筒のモチーフは、彫刻家の基本的な造形思考をあますところなく表明しているが、曲線をうまく使ったためであろうか、全体を眺めると、豊かな膨らみをもつ雄大な構築物という印象をうみだしている。 かつて湯原はドルメンやメンヒルの巨石群に胸を打たれたと語ったことがある。おそらく現代人にとっては、無縁のものになりつつある根源的な〈力のようなもの〉、あるいは世界を成り立たせる〈意志のようなもの〉を構築したい、というのが湯原の狙いではなかろうか。 (中谷伸生 サンケイ新聞 1988年9月25日掲載) |
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展覧会歴 |
湯原和夫展(三重県立美術館 1988)no.55 |
文献 |
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