FIGURE-B


コレクション

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ジャンル

彫刻

作者名

清水九兵衞
KIYOMIZU Kyubei

制作年

1986(昭和61)年

材料

塗料、アルミニウム

寸法

400.0×272.0×116.0

署名

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寄贈者

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来歴

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初出展覧会

個展(Fiac'86、パリ 1986)

作品名欧文

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関連資料

解説

 清水九兵衛は愛知県生まれ。東京藝術大学鋳金科在学中の結婚により、京都の陶芸家・6代目清水六兵衛の養嗣子となった。陶芸制作に邁進するが、1960年代後半より彫刻に専念するようになる。屋外や建築空間との親和を試みる清水ののびやかな彫刻群は、環境との関係が重要性を増した同時代の彫刻界で高く評価され、都市における彫刻設置が流行の兆しを見せる中、次々と全国に設置された。
 本作は朱色の塗装が採用され始めた1980年代の大作。部屋の隅に添うように組まれた二枚の板が立ち、その下方を隠すようにざらついた薄い板が重ねられている。清水は制作に際して質感にこだわりを持ち、特にアルミニウムの「芒洋とした感じ」[「作家訪問 清水九兵衛」『美術手帖』533号、1984年]を好んで、それをフォルムにも表すことを試みてきた。塗装は当初耐候性の強化を目的に試みられ、アルミニウムの質感とフォルムに最も合う色として朱色が選ばれた。本作では鮮やかな朱色が目を引き、押し出されたように膨らんだ形が、板の背後の空間へと鑑賞者の意識を導いている。
(髙曽由子 『三重県立美術館 コレクション選』 2022年)

展覧会歴

『清水九兵衞展』(三重県立美術館 1992)no.31
清水九兵衛展(国立国際美術館 1995)

文献

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