女と鳥
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コレクション |
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ジャンル |
絵画(油彩画等) |
作者名 |
ミロ、ジョアン MIRO, Joan |
制作年 |
1968年4月11日 |
材料 |
油彩・キャンバス |
寸法 |
100×65.6 |
署名 |
右中央部:Miro |
寄贈者 |
公益財団法人岡田文化財団寄贈 |
来歴 |
Galerie Maeght, ParisVictor K. Kiam, New Orleansフジカワ画廊、東京カサハラ画廊、大阪 |
初出展覧会 |
個展(Fondation Maeght, Saint-Paul 1968)no.138 |
作品名欧文 |
Femme et oiseaux |
関連資料 |
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解説 |
ミロと言えばユーモアを帯びた記号状の形象を散らした画風がすぐ思い起こされるが、1920年代なかば以来のその様式も全く変化を蒙らなかったわけではない。 本作品では、画面左下を大きく〈女〉が占めその周囲を〈鳥〉たちが舞っているのだが、それらを描き出す線は太く、画面の端から端までバランスを崩すような大きな空隙なく覆っており、そのため図と地の区別が廃される。左下の縁に接した黒と赤がそうした平面性を完結させている。勢いを持って引かれた幾つもの黒い弧は、二次元の空間に動きを与える。白と灰の冷たい地と黒の対比は、輪郭の無い、絵具をぶつけたかのような赤、青、緑、黄等の調子を甲高いものにしている。 細い線の果たす役割りが大きく、空間が無眼定なかつての作風をミロの古典様式と、この作品が制作された1960年代以降の、集中性の高い作風をミロにおけるバロックと呼ぶことができよう。(石崎勝基)(三重県立美術館所蔵作品選集(2003)より) |
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展覧会歴 |
個展(Antic Hospital de la Santa Creu, Barcelona 1968)no.142 100の絵画・スペイン20世紀の美術-ピカソから現在まで-(三重県立美術館 1991)no.16 珠玉の近代絵画~岡田文化財団コレクションより~(四日市市立博物館 2001) 岡田文化財団コレクション―珠玉の近代絵画展(そごう美術館・横浜 2004) アート・アーチ・ひろしま2013(ひろしま美術館 2013) 開館35周年記念Ⅰ ベスト・オブ・コレクション―美術館の名品(三重県立美術館 2017) ジョアン・ミロの彫刻(大山崎山荘美術館 2019) 岡田文化財団寄贈作品展(パラミタミュージアム 2019) |
文献 |
Pere Gimferrer, Miro. Colpir sense nafrar, Barcelona, 1978, p.70/pl.68 『(財)岡田文化財団10年の歩み 岡田文化財団寄贈作品集 三重県立美術館所 蔵品から』((財)岡田文化財団 1990年)no.64;東俊郎による解説 『125の作品・三重県立美術館所蔵品』((財)三重県立美術館協力会 1992年) no.83;石崎勝基による解説 Miro. Catalogue raisonne. Paintings 協. 1959-1968, Paris, 2002, p.232, cat.no.1296 |