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日の出(伊勢朝熊山よりの眺望)


コレクション

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ジャンル

絵画(油彩画等)

作者名

藤島武二
FUJISHIMA Takeji

制作年

1930(昭和5)年

材料

油彩・キャンバス

寸法

38.0×45.6

署名

左下:T.Fdisima

寄贈者

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来歴

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初出展覧会

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作品名欧文

Sunrise (View from Mt. Asama in Ise)
関連資料

解説

朝熊山は山頂に臨済宗の名刹金剛証寺があり「朝熊かけねば片参り」といわれるように、伊勢参宮の習慣と結びつき、近世はとくににぎわった由緒ある場所である。
 「旭日」を題材に全国を写生中であった藤島が、朝熊山をなぜ訪れたのか、そのあたりは定かでないが、一八九三年から三年あまり三重県尋常中学校助教諭として津に滞在した経験があり、三重県には少なからず親しみを覚えていたことだけは確かであろう。
 この作品は、ほとんどを現地で完成させたものと思われる。なぜなら、絵の具の乾かないうちに上から絵の具を塗り重ねる「ウェット・イン・ウェット」の技法ですべて描かれているからである。
 しかも、わずかな種類の絵の具だけを使用し、画面上で絶妙に組み合わせている。そして、色味が単調な空などは、複雑で勢いのある筆のタッチで画面に変化を持たせている。
 当時の藤島は、力強い、簡潔な構図を目指したといわれる。細部にこだわらず、何の飾り気もない本作品にもそうした彼の意図が十分に伝わってくる。 (県立美術館学芸員・田中善明)

展覧会歴

藤島武二展(日動画廊 1977) no.60
没後40周年記念 藤島武二展(三重県立美術館、神奈川県立近代美術館 1983) 追加出品
日本の山岳風景画-誕生と展開-(長野県信濃美術館 2000)
藤島武二展(ブリヂストン美術館、石橋美術館 2002)
藤島武二と猪熊弦一郎展 サンプリシテとシンプル(丸亀市猪熊弦一郎現代美術館 2021)
コレクションによる特別展示 春をまちわびて 美術から考える自然との調和(=エコロジー)(三重県立美術館 2022)

文献

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