陶土


コレクション

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ジャンル

絵画(油彩画等)

作者名

中谷泰
NAKATANI Tai

制作年

1958(昭和33)年

材料

油彩・キャンバス

寸法

112.0×146.0

署名

左下:T.N.

寄贈者

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来歴

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初出展覧会

第3回現代日本美術展(東京都美術館 1958)

作品名欧文

Clay
関連資料

解説

 中谷泰は1909(明治42)年、三重県松阪市に生まれる。画家を志し20歳で上京、1931(昭和6)年の春陽会展での入選をきっかけに画家として歩み始めた。春陽会をはじめとする多くの展覧会に出品を続け、1971(昭和46)年から1977(昭和52)年にかけては東京藝術大学教授を務めるなど、洋画界で重要な役割を果たした。
 中谷は陶土採掘場や炭鉱など自然の資源を扱う産業の現場とそこで働く人々に目を向け、多くの作品を残した。遠近法や空間の解釈まで変えるような段違いにスケールの大きな自然への衝撃が、こうした作品を生み出す契機となった。加えて、中谷の視線の根底には、自然と対峙し労働する人々への共感がある。人の姿は描きこまれないか、もしくはごく控えめに小さく描くにとどまる。それがかえって巨大な自然の中に人間が確かに存在していることを強調するかのようである。中谷にとって人間は極めて重要なテーマであり続けた。
(原舞子 『三重県立美術館 コレクション選』 2022年)

展覧会歴

第3回現代日本美術展(東京都美術館 1958)
戦後日本の美術―洋画(浜松市美術館 1983)
わが国の現代絵画(熊本県立美術館 1987) no.9
中谷泰展(三重県立美術館 1988) no.40
中谷泰展―所蔵品による(三重県立美術館 1995)
水の記憶―人と自然の原風景―(山梨県立美術館 1996)
日本洋画のれきし 三重県立美術館コレクションによる(茨城県近代美術館 2000) no.101
美術を楽しむ散歩道―三重県立美術館名品展Ⅰ 日本洋画の楽しみ(川越市美術館 2003)
宇田荻邨と中谷泰展(松阪市文化財センター 2010)cat.中谷no.11
開館35周年記念Ⅰ ベスト・オブ・コレクション―美術館の名品(三重県立美術館 2017)
コレクションによる特別展示 春をまちわびて 美術から考える自然との調和(=エコロジー)(三重県立美術館 2022)

文献

『みずゑ』638号 1958年
『中谷泰画集』(用美社 1994年)
English
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