パッラーディオのタリア柱廊
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コレクション |
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ジャンル |
絵画(油彩画等) |
作者名 |
ダリ、サルバドール DALI, Salvador |
制作年 |
1937-38年 |
材料 |
油彩・キャンバス |
寸法 |
116×88.5 |
署名 |
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寄贈者 |
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来歴 |
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初出展覧会 |
Painting. drawing. prints Salvador Dali, The Museum of Modern Art, New York, 1941, no.34 |
作品名欧文 |
Palladio's Corridor of Thalia |
関連資料 |
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解説 |
スペイン・カタルーニャ地方の町フィゲラスに生まれたダリは、1929年にパリでシュルレアリスムの運動に参加。妄想にもとづく奇異なイメージを巧みな描写で表した個性的な絵画と欧米をまたぐ華々しい活動により、20世紀の最も著名な画家の一人となった。 内乱のスペインを避けて、ダリは1936年から幾度かイタリアに滞在する。北部の都市ヴィチェンツァにある、建築家パッラーディオ(1508-1580)設計のオリンピコ劇場をダリは絶賛した。その舞台背後のアーチにのぞく街並みを表した模型の錯視的な遠近表現がこの絵の着想源とされる。 左右に並ぶ不可解な人物の列は極端な遠近法によって急激な奥行きを示す。こうした遠近の表現、長く伸ばされた人体、荒々しさをもつ筆致などに、ティントレットなどイタリア後期ルネサンス絵画への参照も指摘される異色作であるが、遠景に描かれた縄跳びの少女や広大な平地は、他の作品にも見られるダリらしいイメージである。 (速水豊 『三重県立美術館 コレクション選』 2022年) [作者名(スペイン語)] Salvador DALÍ [作品名(スペイン語)] El pasillo Talia de Palladio |
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展覧会歴 |
ダリ生誕100年祭(諸橋近代美術館 2004)no.7 Dali, Palazzo Grassi, Venezia, 2005 / The Philadelphia Museum of Art, 2005, cat.no.170(pp.276-278) ダリの宇宙とシュルレアリスムの巨匠(愛媛県美術館 2006) 魔術/美術 幻視と技術の内なる異界(愛知県美術館 2012) ロマンの系譜 怪奇幻想玉手箱(富山県立近代美術館 2013) ダリ展(京都市美術館、国立新美術館 2016) 開館35周年記念Ⅰ ベスト・オブ・コレクション―美術館の名品(三重県立美術館 2017) シュルレアリスムと絵画―ダリ、エルンストと日本の「シュール」(ポーラ美術館 2020) ショック・オブ・ダリーサルバドール・ダリと日本の前衛(三重県立美術館、諸橋近代美術館 2021) 果てなきスペイン美術―拓かれる表現の地平(長崎県美術館、三重県立美術館 2024) |
文献 |
Dali, Palazzo Grassi, Venezia, 2005 / The Philadelphia Museum of Art, 2005, cat.no.170(pp.276-278) |