雪景


コレクション

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ジャンル

絵画(油彩画等)

作者名

黒田清輝
KURODA Seiki

制作年

1919(大正8)年

材料

油彩・板

寸法

26.0×34.8

署名

左下:S.Kouroda-1919-

寄贈者

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来歴

伊藤保平; 日動画廊;

初出展覧会

黒田清輝遺作展(東京美術学校 1924)

作品名欧文

Snow Scene
関連資料

解説

大正八年二月、東京では珍しく大雪が降った。その積雪の情景を黒田清輝が描いたのが、この「雪景」である。雪の白に、樹々の茶と緑が映え、何気ない日常の一場面をとらえた風景画でありながらも、美しく魅力的な作品である。
 黒田清輝は、雪は単純な白でなく、周辺の色彩を吸収する雪の、柔らかく穏やかな調子の変化に対して強い関心を示し、雪をテーマとした数多くの作品をのこしている。 黒田清輝といえば、洋画家の中でも最もよく知られている。慶応二年(一八六六年)鹿児島に生まれ、法律の勉強のためパリに留学したが、途中で画家に転じ、コランから外光派を学び、明治二十六年(一八九三)帰国、洋画界に新風を吹き込み、後に東京美術学校教授や帝国美術院長をつとめるなど、日本の洋画史上忘れることのできない人物である。 (森本孝 中日新聞 1988年11月19日掲載)

展覧会歴

黒田清輝遺作展覧会(東京美術学校 1924)
黒田清輝展(三重県立美術館 1986) no.99
黒田清輝鑑賞展(日動画廊 1986)
黒田清輝展(茨城県近代美美術館 1989) no.79
画家が求めた日本の美―近代日本風景画の展開(東京富士美術館 1989) no.76
黒田清輝展(博物館明治村 1990) no.53
油絵・日本展(郡山市立美術館 1993) no.156
手と目の冒険広場『色の博物誌・白と黒』展(目黒区美術館 1998)
日本洋画のれきし 三重県立美術館コレクションによる(茨城県近代美術館 2000) no.11
日本の歳時―秋・冬―(式年遷宮記念神宮美術館 2000)
開館35周年記念Ⅰ ベスト・オブ・コレクション―美術館の名品(三重県立美術館 2017)
島田卓二と黒田清輝、その周辺展(豊川市桜ケ丘ミュージアム 2019)
白馬、翔びたつ―黒田清輝と岡田三郎助(佐賀県立美術館 2021)
コレクションによる特別展示 春をまちわびて 美術から考える自然との調和(=エコロジー)(三重県立美術館 2022)

文献

和田英作編『黒田清輝作品全集』(審美書院1925) no.1
『アサヒグラフ別冊美術特集 日本編60 黒田清輝』(朝日新聞社1989) no.73
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