視点・部屋
コレクション |
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ジャンル |
絵画(油彩画等) |
作者名 |
伊藤利彦 ITO Toshihiko |
制作年 |
1984(昭和59)年 |
材料 |
ラッカー、コラージュ・木 |
寸法 |
128.0×180.0×6.2 |
署名 |
右下:T.Itoh 左下:'84 |
寄贈者 |
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来歴 |
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初出展覧会 |
個展(ギャラリー16、京都 1985) |
作品名欧文 |
Point of View, The Room |
関連資料 |
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(19972O006000A)
解説 |
三重郡八郷村千代田(現・四日市市千代田町)に生まれる。当初、京都で日本画を学ぶが、京都や日本画に違和感を覚え、同時代の西洋美術に関心を向ける。暗い色を厚塗りした作品や絵画の物質性を強調した作品を手がけた後、日常の動作や制作行為そのものを顧(かえり)みるコンセプチュアルな作品を経て、白いレリーフ状の作品制作に至る。 本作も白いレリーフ状の作品。机が置かれ、いすが並べられた室内の様子が立体的に表されている。壁に貼られたレオナルド・ダ・ヴィンチによる《最後の晩餐》のモノクロ複製画は、本作が最後の晩餐を後ろから捉えている光景であることを示唆している。 伊藤は「視点」という言葉を付した作品をいくつか手がけている。これらの作品では、日常物や室内が立体的に表現されるとともに、絵画になされるような透視図法も適用されているため、モチーフは歪み、主観と客観のずれが表されている。本作ではさらに、名画の場面を後ろ側から捉えることによって固定された視点が引きはがされ、視点の相対化が試みられている。 (坂本龍太 『三重県立美術館 コレクション選』 2022年) |
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展覧会歴 |
伊藤利彦展(三重県立美術館 1996)no.30 三重の三人(三重県立美術館 2007)i-08 魔術/美術 幻視と技術の内なる異界(愛知県美術館 2012) |
文献 |
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