松鷹図 5面(旧永島家襖絵)
コレクション |
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ジャンル |
絵画(日本画等) |
作者名 |
曾我蕭白 SOGA Shohaku |
制作年 |
1764(明和元)年頃 |
材料 |
紙本墨画淡彩 |
寸法 |
各172×86.0 |
署名 |
1扇右下:曾我左近次郎暉雄筆 「曾我暉雄」(白文方印)「蕭白」(朱文方印) |
寄贈者 |
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来歴 |
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初出展覧会 |
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作品名欧文 |
Hawk and Pine Tree (Formerly on the sliding doors in the Nagashima household) |
関連資料 |
解説 |
日本国内のみならず、海外でも評価の高い曾我蕭白(しょうはく)。去年は、京都国立博物館で大規模な蕭白展が開催され、美術雑誌で蕭白特集が組まれたり、蕭白に関する特集番組が制作・放映されたりと蕭白の注目度はますます高くなっている。研究の結果、今では京都生まれと考えられる蕭白であるが、数十年前までは伊勢出身といわれていたほどに、この地に多くの作品をのこしている。掲出の作品も、明和町の永島家に伝えられた襖(ふすま)絵のうちの一画題。この旧永島家襖絵は、全部で四十四面のこされており、1ヶ所に描かれた蕭白作品としては最大規模。画題も花鳥、山水、人物と多岐にわたっており、蕭白を語る上で欠かすことのできない作品群といえる。硬質な筆致で緻密(ちみつ)に描き込まれた鷹(たか)と、それとは対照的に勢いよく躍動的に描かれた松が本図の主役。さらに詳細に画面をみていくと、兎(うさぎ)や鷹を恐れ身を隠す猿の姿もあり、それらの質感を的確に描き分ける画技に驚かされる。しばしば「異端」「奇想」ということばで評される蕭白であるが、本図はそれらが蕭白のほんの一面にすぎないことを教えてくれる。 (県立美術館学芸員・道田美貴) |
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展覧会歴 |
曾我蕭白展(三重県立美術館、練馬区立美術館 1987) 蕭白ショック!!曾我蕭白と京の画家たち(千葉市美術館、三重県立美術館 2012) 曾我蕭白 鳥獣画の探求 (香雪美術館 2014) 開館35周年記念Ⅰ ベスト・オブ・コレクション―美術館の名品(三重県立美術館 2017) |
文献 |
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