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許由巣父図襖 4面


コレクション

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ジャンル

絵画(日本画等)

作者名

曾我蕭白
SOGA Shohaku

制作年

1767(明和4)年頃

材料

紙本墨画

寸法

各172×86.0

署名

1扇右下: 曾我蕭白筆 「虎道」(白文方印) 「鬼申」(朱文方印) 「如鬼」(朱文方形円郭印) 「鸞山」(白文方印)

寄贈者

公益財団法人岡田文化財団寄贈

来歴

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初出展覧会

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作品名欧文

The Scholar-Hermits Chao Fu and Xu You
関連資料

解説

ここには許由巣父という、中国古代の伝説上の人物が描かれている。許由は伝説の聖帝堯(ぎょう)が自分に帝位を譲ろうというのを聞いてその耳が汚れたと潁川(えいせん)で耳を洗い、巣父は、そんな汚れた川の水は飲ませられないといって牛を牽(ひ)いて帰った、といわれる高潔の士であった。この俗世に汚れない無欲のふたりは、のちの時代になっても理想の人物として、絵の題材としてもてはやされた。
 しかしそれにしても、蕭白の手にかかると、ともにひどく俗っぽい人間に描かれる。破れた衣を着て、容貌(ようぼう)には野卑な笑いを浮かべる。どうみても高潔なひとのそれではない。牛といえば、巣父がいくら網を引っ張っても足を踏ん張り、自分の欲求を曲げようとはしない。ここには古典を洒落(しゃれ)のめす機知と滑稽(こっけい)、卑俗さが姿をのぞかせている。
 裏面には、松の下で遊ぶ孔雀(くじゃく)が描かれており、もと兵庫県の旧家を飾っていたものであったが、昨夏当館の所蔵品となった。 (山口泰弘 中日新聞 1993年2月26日掲載)

展覧会歴

その後の蕭白と周辺 三重の美術風土を探るⅡ(三重県立美術館 1992)no.54,55
江戸の鬼才 曾我蕭白展(三重県立美術館、千葉市美術館 1998)no.67
手と目の冒険広場『色の博物誌・白と黒』展(目黒区美術館 1998)no.2-5
(財)岡田文化財団設立20周年記念展(三重県立美術館 1999)no.4-1,4-2
播磨の曾我蕭白展(加古川総合文化センター 2000)
岡田文化財団コレクション―珠玉の近代絵画展(そごう美術館・横浜 2004)
曾我蕭白―無頼という愉悦―(京都国立博物館 2005)
蕭白ショック!!曾我蕭白と京の画家たち(千葉市美術館、三重県立美術館 2012)
開館40周年記念 館蔵名品展 曾我蕭白と中近世美術の精華 (奈良県立美術館 2013)
開館35周年記念Ⅰ ベスト・オブ・コレクション―美術館の名品(三重県立美術館 2017)
岡田文化財団寄贈作品展(パラミタミュージアム 2019)
曾我蕭白―奇想ここに極まれり(愛知県美術館 2021)

文献

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