松に孔雀図襖 4面
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コレクション |
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ジャンル |
絵画(日本画等) |
作者名 |
曾我蕭白 SOGA Shohaku |
制作年 |
1767(明和4)年頃 |
材料 |
紙本墨画 |
寸法 |
各172×86.0 |
署名 |
4扇中央部:平安独夷蛇足軒 / 曾我左近次郎暉雄 / 蕭白筆 「曾我暉雄」(白文方印) 「蕭白」(朱文方印) 「虎道」(白文方印) 「曾我」(朱文方印) 「如鬼」(朱文方形円郭印) |
寄贈者 |
公益財団法人岡田文化財団寄贈 |
来歴 |
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初出展覧会 |
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作品名欧文 |
Pine Tree and Peacock, Set of Four Paintings |
関連資料 |
解説 |
この作品は近年、兵庫県高砂市内の旧家で発見された襖(ふすま)四面に描かれた蕭白の大作。墨色を巧みに使い分けて、屈曲した枝を伸ばす松の老木と二羽の孔雀(くじゃく)とが主要モチーフとして描かれている。 蕭白の作品は、個性的としか言いようのない独特の作風が喧伝(けんでん)されることが多い。しかし、蕭白が同時代の他の画家たちの作品、あるいは過去の時代の絵画作品と無縁であったわけでは決してない。 この「松に孔雀図」において、狩野永徳らによって確立された大画面構成の桃山時代障壁画を蕭白が視野に入れていることは、主題や老松の描写から明らかである。 過去の古典的な作品から得たインスピレーションを、糧として、新たな芸術を創造した画家は数多いが、本図のように、蕭白においてもそうした事例を指摘することができる。 (毛利伊知郎 中日新聞 1992年11月6日掲載) |
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展覧会歴 |
手と目の冒険広場『色の博物誌・白と黒』展(目黒区美術館 1998) (財)岡田文化財団設立20周年記念展(三重県立美術館 1999) 播磨の曾我蕭白展(加古川総合文化センター 2000) 岡田文化財団コレクション―珠玉の近代絵画展(そごう美術館・横浜 2004) 曾我蕭白―無頼という愉悦―(京都国立博物館 2005) 蕭白ショック!!曾我蕭白と京の画家たち(千葉市美術館、三重県立美術館 2012) 開館40周年記念 館蔵名品展 曾我蕭白と中近世美術の精華 (奈良県立美術館 2013) 曾我蕭白 鳥獣画の探求(香雪美術館 2014) 開館35周年記念Ⅰ ベスト・オブ・コレクション―美術館の名品(三重県立美術館 2017) 江戸の奇跡・明治の輝き―日本絵画の200年(岡山県立美術館 2019) 岡田文化財団寄贈作品展(パラミタミュージアム 2019) 曾我蕭白―奇想ここに極まれり(愛知県美術館 2021) |
文献 |
木村重圭「曾我蕭白の播州遊歴とその作品」(『兵庫の歴史』26 1990年) 『その後の蕭白と周辺 三重の美術風土を探る監』図録(三重県立美術館 1992年) 冷泉為人「蕭白の絵画-享受者をめぐって-」(『美術史を愉しむ』関西学院大学美学研究室編 1996年) 『江戸の鬼才 曾我蕭白展』図録(三重県立美術館、千葉市美術館 1998年) |