資料詳細
項目 | 内容 |
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コレクション | |
ジャンル | 版画 |
作者名 | 長谷川潔/HASEGAWA Kiyoshi |
制作年 | 1963(昭和38)年 |
材料 | 銅版画・紙 |
寸法 | 33.0×25.5 |
署名 | 扉の裏:a(`) Monsieur et Madame Naotake(`) Sato en tre(`)s respectueux hommage et Sine(`)re admiration Paris 1964 Kiyoshi Hasegawa |
寄贈者 | |
来歴 | |
初出展覧会 | |
作品名欧文 | Collected Prints "Le pre(')sent Portrait” de K. Hasegawa (Set of ten prints) |
サイト | |
解説 | いずれもごく小品であるが、長谷川潔の版画は、一度見たら忘れることのできない印象を刻みつける。一見無関係に、ひっそりと空間に横たわっているガラスの球と多面体、枝、宙につり下げられた小鳥の模型の間には、目に見えないきずなが張りめぐらされているようにも感じられる。 球に映った窓が、ここが現実の室内であることを示しているが、それでもなお、現実の時間の流れから隔絶された不可思議の世界に迷い込んだような感覚を覚えずにはいられない。 静物画において、画家はしばしば、ごくありふれた事物に真剣なまなざしを注ぐことによって、日常を超えた神秘の世界に接近してきたが、長谷川潔もまた、マニエル・ノワールという、長らく忘れられていた銅板画の技法の復活を通じて、そうした世界に到達したかに思われる。 研ぎ澄まされた形態と、それらの絶妙な均衡、わずかな、しかし効果的な光、そして何より柔らかく無限に深い黒。これらが確固として、彼の静謐(ひつ)な世界を形づくっている。 (土田真紀 中日新聞 1990年9月7日掲載) |
展覧会歴 | プリント・ワンダーランド親と子でみる版と版画(平塚市美術館 1995) |
文献 |