資料詳細

竹林七賢図  8面(旧永島家襖絵)

項目 内容
コレクション
ジャンル 絵画(日本画等)
作者名 曾我蕭白SOGA Shohaku
制作年 1764(明和元)年頃
材料 紙本墨画
寸法 各172×86.0
署名 1扇右下:蛇足軒 / 曾我左近次郎暉雄画 「曾我暉雄」(白文方印)「蕭白」(朱文方印)
寄贈者
来歴
初出展覧会
作品名欧文 Seven Sages in a Bamboo Grove (Formerly on the sliding doors in the Nagashima household)
サイト オーディオガイド
オーディオガイド(B) ※作品を言葉で記述したガイド
解説 曾我蕭(しょう)白という人は、随分人を食った画家だった。自分の作品の一つに堂々と「明太祖皇帝十四世玄孫蛇足軒曾我左近次郎暉雄入道蕭白画」とサインするくらいなのだから。ジュゲムジュゲムと人をけむに巻く魂胆か、ともあれ正体がぼやけて中心がつかみ難いが、隠そうとした本心は実は「蕭白」という名にかえって明々白々ではなかったか。「蕭」と「白」は仲のよい言葉である。「雨は蕭々と降ってゐる」(三好達治)というように、「蕭」は「さびしくて」「さわがしい」ものを形容するときに力を最大限に発揮する。「楚辞」における屈原を連想しながら、その系譜を引く宋玉の「悲しい哉(かな)、秋の気たるや蕭瑟(しょうしつ)として草木揺落し変衰す」を思いだしてもいい。悲運の詩人の魂を波立たせる舞台は秋こそふさわしい。秋の色は「青春朱夏白秋玄冬」というように、中国では古来から「白」と決まっていた。そこに和歌の定番である「秋/飽き=ためいき」をつなげることも出来る。「秋」を隠し味にして「蕭」と「白」はしっかり結び付き、増幅した心情のリズムは同心円を描いて広がりながら葉が落ち尽くした木立の間を涼気が寂しく通り抜けていく。そういう「地」の上に大胆に「狂」のごとく描かれた「図」。それが曾我蕭白の絵である。彼の心は屈原とまではいかなくても、天明の狂歌師のように世間を外にさめていたのかもしれない。
(県立美術館学芸員・東俊郎)
展覧会歴 曾我蕭白展(三重県立美術館、練馬区立美術館 1987)
曾我蕭白―無頼という愉悦―(京都国立博物館 2005)
蕭白ショック!!曾我蕭白と京の画家たち(千葉市美術館、三重県立美術館 2012)
開館40周年記念 館蔵名品展 曾我蕭白と中近世美術の精華 (奈良県立美術館 2013)
開館35周年記念Ⅰ ベスト・オブ・コレクション―美術館の名品(三重県立美術館 2017)
日本画*大研究展(三重県立美術館 2018)
文献 狩野博幸・横尾忠則『無頼の画家 曾我蕭白(とんぼの本)』(新潮社 2009)pp.76-79