資料詳細
項目 | 内容 |
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コレクション | |
ジャンル | 絵画(日本画等) |
作者名 | 曾我蕭白/SOGA Shohaku |
制作年 | 1760(宝暦10)年 |
材料 | 紙本墨画淡彩 |
寸法 | 各172.0×364.0 |
署名 | 右隻:右下 曾我弾正入道蛇足十世裔苗 / 藤原暉雄圖之 「虎道」(白文方印)、「蕭白」(朱文方印)左隻:左下 寶暦辰春圖之 / 鬼閨居花愁 (花押)「如鬼」(朱文方印)「曾我氏」(朱文方印) |
寄贈者 | |
来歴 | |
初出展覧会 | |
作品名欧文 | The Recluse Lin Hejing |
サイト | |
解説 | 曾我蕭白は京の商家に生まれた。1743(寛保3)年に父を、3年後に母を亡くしている。その後、画業で身を立てるに至った経緯は詳らかでないが、1758-59(宝暦8-9)頃と1764(明和元)年頃の少なくとも二度にわたり、伊勢地方(現・三重県)を遊歴し、この地に独創的な作品と逸話を多く遺した。 本作は、鶴と梅を愛し、西湖のほとり孤山に庵を結び隠遁した北宋の文人・林和靖を描いた屛風。理想の高士としてしばしば絵画化されたが、蕭白が描く林和靖は、隠棲に嫌気がさしたのか、うつろな表情をかくそうともしない。梅の巨木は画面を突き抜け左隻に枝を伸ばし、その下で二羽の鶴が遊ぶ。大樹の表現は、先行する大徳寺聚光院の狩野永徳《四季花鳥図襖》や彭城百川の《旧慈門院障壁画》に影響を受けたと指摘されている。 伝統的な画題や先行する表現を換骨奪胎し、斬新な作品に仕上げた本作は、「宝暦辰春之図」の款記を伴う。蕭白初期の基準作として重要な位置を占める作品である。 (道田美貴 『三重県立美術館 コレクション選』 2022年) |
展覧会歴 | 曾我蕭白―無頼という愉悦―(京都国立博物 2005) 蕭白ショック!!曾我蕭白と京の画家たち(千葉市美術館、三重県立美術館 2012) 開館35周年記念Ⅰ ベスト・オブ・コレクション―美術館の名品(三重県立美術館 2017) 日本画*大研究展(三重県立美術館 2018) 曾我蕭白―奇想ここに極まれり(愛知県美術館 2021) |
文献 | 思文閣出版 『京都画壇の一九世紀』第1巻 横尾忠則 狩野博幸『水墨画の巨匠』第8巻「蕭白」講談社 1995 |