資料詳細

踊る文字群

項目 内容
コレクション
ジャンル 絵画(日本画等)
作者名 榊莫山SAKAKI Bakuzan
制作年 1953(昭和28)年
材料 紙本墨書
寸法 32.5×131.0
署名
寄贈者 榊美代子氏寄贈
来歴
初出展覧会
作品名欧文 Dancing Characters
サイト
解説  現在の三重県伊賀市出身の書家・榊莫山は、「土」など漢字のもつ根源的イメージを独特な造形感覚で表現した一字書や、素朴な絵画に自作のフレーズを添えた詩書画一体の作で知られる。書壇と距離を置き、在野で活動した莫山であるが、20代の頃は、団体展で受賞を重ね、書壇から注目を集めた。
 本作品は、前衛書道の団体・奎星会において3年連続で最高賞を受賞した頃の作で、ニューヨーク近代美術館での「日本現代グラフィック・アート展」に出品された。前衛書道とは、第二次世界大戦後、既存の価値観が覆される中で生まれた書の革新運動である。伝統的書道に対し、文字のもつ意味にとらわれず、墨色や筆致の効果を中心に造形性を強調する。本作品では、「商身冊宝臣…」と意味を成さない句が強調された篆体で書されている。文字の疎密や重心の変化、墨線の質の差により、連なる文字に躍動感が与えられている。 
 莫山によれば、前衛書道もまた、組織の拡大に伴い、本来追求すべき個の志向が薄まったという[榊莫山『書のイメージ』美術公論社、1982年]。これを憂い、30代半ばで書壇を離脱した。
(村上敬 『三重県立美術館 コレクション選』 2022年)

展覧会歴 受贈記念 榊莫山展 詩書画が紡ぐ風雅の世界(三重県立美術館 2012)
榊莫山と紫舟のシンフォニー(交響)(奈良県立美術館 2017)
特集展示 没後10年 榊莫山展(三重県立美術館 2020)
没後10年 榊莫山展―故郷・伊賀に帰る(伊賀市ミュージアム青山讃頌舎 2021)
文献