資料詳細
項目 | 内容 |
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コレクション | |
ジャンル | 絵画(油彩画等) |
作者名 | 染谷亜里可/SOMEYA Arika |
制作年 | 2005(平成17)年 |
材料 | ヴェルヴェットを脱色・パネル |
寸法 | 101×244 |
署名 | 裏右中:arika. S / 2005 / Decolor-level 6 |
寄贈者 | |
来歴 | 作者 |
初出展覧会 | 個展(三重県立美術館県民ギャラリー 2005.10)no.22 |
作品名欧文 | Decolor - Level 6 |
サイト | |
解説 | 横長の画面は一見、漆黒の闇に浸されている。ただじっと眺めていると、闇が深紅を帯びていることに気づくはずだ。そして下辺に沿った紅の斑点が、大まかに背の低い三角形状に配され、闇の奧へ消えていく。 紅の斑点は、これだけでは何なのかわかるまいが、実は、絨毯の文様を描いたものだという。とすると、視点はずいぶん低い位置にあるようだし、距離も近いらしく、床に顔をつけるようにして見ていることになるのだろうか。 線遠近法によって奥行きを表しながら、視点を通常ではない設定に変換するという操作。これは染谷の作品でしばしば用いられる手法だ。この操作によって、空間の明確な座標軸は混乱させられる。 他方ここでは、空間の混乱は何より、闇の深さ・濃密さを強めることに奉仕している。しかもこの闇は、単なる光や色の不在ではなく、闇の暗さ自体に深紅の光を宿す、神秘的な暗がりでもある。 (県立美術館学芸員・石崎勝基) |
展覧会歴 | |
文献 |