資料詳細
項目 | 内容 |
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コレクション | |
ジャンル | 絵画(油彩画等) |
作者名 | ムリーリョ、バルトロメ・エステバン/MURILLO, Bartolomé Esteban |
制作年 | 1645-50年頃 |
材料 | 油彩・キャンバス |
寸法 | 165.0×112.0 |
署名 | |
寄贈者 | |
来歴 | |
初出展覧会 | |
作品名欧文 | Saint Catherine of Alexandria |
サイト | |
解説 | バルトロメ・エステバン・ムリーリョは17世紀にスペインの商都セビーリャで活躍した画家。柔らかい筆致から生み出される甘美な聖母子像や聖女像で人気を博した。画業の初期に描かれた本作も殉教聖女を扱った作品である。 カタリナはアレクサンドリア出身の王女で、キリスト教への篤い信仰心を理由にローマ皇帝によって処刑された。処刑では車裂きの刑を宣告されたが、カタリナの祈りにより奇跡的に車輪が破壊されたため、最終的に斬首されたという。画面下部に描かれた車輪と剣はこのエピソードに由来する。 天から舞い降りた天使が抱える棕櫚の枝は死への勝利を示し、殉教者の栄誉のしるしである。対抗宗教改革期、命を賭して信仰を貫いた殉教聖人、聖女の姿は一般信徒たちの信仰心を高揚させるために用いられた。本作でもカタリナがひざまずき、手を広げて天を仰ぐ、やや大仰なポーズをとり、殉教に臨む悲劇のヒロインとして描かれ、鑑賞者の胸を打つドラマティックな作品となっている。 (坂本龍太 『三重県立美術館 コレクション選』 2022年) [作品名(スペイン語)] Santa Catalina de Alejandría |
展覧会歴 | よみがえる須磨コレクション-スペイン美術の500年(長崎県美術館 2005) El joven Murillo, Museo de Bellas Artes de Bilbao, Museo de Bellas Artes de Sevilla, 2009-2010 (cat.no.34) 聖なる風景 ルネサンスからルオーまで(ヤマザキマザック美術館 2015-16) 開館35周年記念Ⅰ ベスト・オブ・コレクション―美術館の名品(三重県立美術館 2017) 美術にアクセス!―多感覚鑑賞のすすめ(三重県立美術館 2021) 果てなきスペイン美術―拓かれる表現の地平(長崎県美術館、三重県立美術館 2024) |
文献 | Juan Antonio Gaya Nuno, La Pintura Espanola Fuera de Espana (Espasa-Calpe, S.A.,Madrid, 1958): p241,no.1854 Santa Ines(Catherine の間違い) 1645-50 La Galerie espagnole de Louis-Philippe au Louvre 1838-1848 (Ministere de la Culture, Paris, 1981):p128, no.178. Sainte Catherine ca. 1645-50 Diego Angulo Iniguez, Murillo II (catalogo critico)(Espasa-Calpe, S.A.., Madrid, 1981): p243, no.291, Santa Catalina, ca.1645-50; III (Laminas): Lam31, Cat.291. El joven Murillo, Museo de Bellas Artes de Bilbao, Museo de Bellas Artes de Sevilla, 2009-2010 (cat.no.34/pp.346-349, p.357, pp.562-563, p.565) El joven Murillo. Guia de la exposicion, Museo de Bellas Artes de Sevilla, 2010 (pp.79, 82-83/no.31) 『大人の名画ガイドブック』(メイツ出版株式会社、2011) |