資料詳細
項目 | 内容 |
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コレクション | |
ジャンル | 版画 |
作者名 | ムンク、エドヴァルド/MUNCH, Edvard |
制作年 | 1895年 |
材料 | エッチング、 ドライポイント・紙 |
寸法 | 20.5×28.3 |
署名 | |
寄贈者 | |
来歴 | |
初出展覧会 | |
作品名欧文 | Christiania-Boheme I (from "Meier-Gra(・・)fe Portfolio") |
サイト | |
解説 | この一点は、ムンクの自伝的な作品といってよいであろう。彼が生涯の最初の二十数年を過ごしたノルウェーの街、クリスティアニア(現在のオスロ)では、当時カフェを中心に「クリスティアニア・ボヘーム」と自称する前衛的なボヘミアンたちのグループが形成されていた。 ムンクは二十一歳のときに、このグループに加わったが、この作品の左端に、暗く沈み込むような横顔をわずかにのぞかせてるには彼自身である。 ムンクは、この前年に版画制作を始めたばかりであったにもかかわらず、すでに特殊な銅版画の技法を駆使して、黒一色による表現の可能性を探り、独自の光と影の世界を現出させているが、その真の狙いは、不安をかき立てるような線のかたまりを通して、そこに描かれた人物の孤独な情念を表出させることにあるように思われる。 ほとんど闇(やみ)に沈んだムンク自身の顔が、かえって当時の彼の、この上ない自画像に見えるのは、このためであろう。 (土田真紀 中日新聞 1990年1月26日掲載) |
展覧会歴 | 版画の冒険 ミレー、ドガそしてムンクへ(町田市立国際版画美術館 2012) ムンク×斎藤清展(やないづ町立斎藤清美術館 2017) 開館35周年記念Ⅰ ベスト・オブ・コレクション―美術館の名品(三重県立美術館 2017) |
文献 |