資料詳細
項目 | 内容 |
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コレクション | |
ジャンル | 版画 |
作者名 | ブレイク、ウィリアム/BLAKE, William |
制作年 | 1825年 |
材料 | エッチング・紙 |
寸法 | 21.5×16.8 |
署名 | |
寄贈者 | |
来歴 | |
初出展覧会 | |
作品名欧文 | The Book of Job(15) |
サイト | |
解説 | 縁どられた画面の下方を大きな円が占め、その上半を“河馬”めく動物、下を“海龍”がいっぱいにみたす。上部では、左右を天使にかためられて、神が人間たちに下方を指さしている。 河馬のような獣はベレモート、龍はレヴィアタン、ともに原初の混沌(こんとん)を体現する宇宙大の存在である。とすれば、神が指すだ円は始源の宇宙にほかなるまい。 ただしこの作品は、単なる絵描きに終わっていない。構図は神の平面に即した線的なものだが、濃密な線鋭が施されて、各形態は著しい量感を帯びる。 この量感は奥行きへ向かうものではないにせよ、構図の図式性との間に緊張を生じさせている。ために、描かれた世界は観念的でありながら、異形の実在感を放つのだ。 (石崎勝基 中日新聞 1989年12月2日掲載) 「河馬を見よ、これはあなたと同様にわたしが造ったもので」 『ヨブ記』40:15 ベヘモト:「これは神のわざの第一のものであって」 『ヨブ記』40:19 レヴィアタン:「すべての誇り高ぶる者の王である」 『ヨブ記』41:34 「だれか雲の広がるわけと、その幕屋のとどろくわけとを悟ることができようか」 『ヨブ記』36:29 「彼は濃い雲に水気を負わせ、雲はそのいなずまを散らす。これは彼の導きによってめぐる。彼の命じるところをことごとく世界のおもてに行うためである」 『ヨブ記』37:11-12 |
展覧会歴 | 開館35周年記念Ⅰ ベスト・オブ・コレクション―美術館の名品(三重県立美術館 2017) |
文献 |