資料詳細

『古代史』より「オイディプスとスフィンクス」

項目 内容
コレクション
ジャンル 版画
作者名 ドーミエ、オノレDAUMIER, Honoré
制作年 1842
材料 リトグラフ・紙
寸法 33.2×24.6
署名
寄贈者
来歴
初出展覧会
作品名欧文 Œdipe chez le sphinx (From "Histoire ancienne")
サイト
解説 この作品の構図は、新古典主義者アングルの同じ主題の油彩画を踏襲している。西欧文明の理想であった古代のイメージ一般のみならず、そうした理想像を模範とした、同時代の具体的な営みも含めて諷刺の標的とされているのだ。
 しかしそのような文脈をおいても、ここでは、クレヨンによる微妙な諧調をよく再現できるリトグラフィーの特性を生かした柔軟な形態の練り上げが眼目であろう。とくに、闇(やみ)の濃密さは、柔らかさこそが高い密度につながることを物語っている。
 他方、諷刺という意図は、描画とまったく無関係なわけでもない。理想主義的な自己完結した人間像は破壊されて、開かれた形象として、全体に連続し、またそこから浮かび上がる。 (石崎勝基 中日新聞 1989年4月15日掲載)

[作家名(フランス語)]
Honoré DAUMIER
展覧会歴
文献