資料詳細
項目 | 内容 |
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コレクション | |
ジャンル | 絵画(油彩画等) |
作者名 | 梅原龍三郎/UMEHARA Ryuzaburo |
制作年 | 1936(昭和11)年 |
材料 | 油彩・キャンバス |
寸法 | 65.0×80.3 |
署名 | 裏面に墨書:霧島 梅原龍三郎 |
寄贈者 | 公益財団法人岡田文化財団寄贈 |
来歴 | |
初出展覧会 | 第12回国画会展(東京府美術館 1937) |
作品名欧文 | Kirishima |
サイト | |
解説 | 大正十年の春、念願のナポリの地を再び踏んだ梅原は、偶然知り合った日本人からベスビオ山の眺めと鹿児島の桜島のそれとが美感の上で似ていると聞かされた。それから十三年後、初めて鹿児島を訪れた。空の色、海の色、緑の色、光の美しさがナポリの景色に匹敵すると感じた梅原は、その後しばしば、この地を取材した。本作品は霧島山の中腹から桜島を眺めて描かれている。遠方へと向かうにつれ、山並みは徐々に紫に、そして白へと変化し、空の色と混ざり合う。感動が薄れないうちに、素早く画面へと閉じこめたかったのだろうが、鉛筆での下描はあまりにもそっけない。油絵の具の扱いはダイナミックそのものだが、この絵を見た洋画家の伊藤廉が述べたように「実に細やかな愛情」が随所にうかがえる。 (県立美術館学芸員・田中義明) |
展覧会歴 | 第12回国画会展(東京府美術館 1937) 梅原龍三郎・安井曾太郎自選展(還暦記念)(銀座松坂屋 1949)no.43 梅原龍三郎展(島根県立美術館、下関市立美術館、岡山県立美術館 2000-01)no.70 珠玉の近代絵画~岡田文化財団コレクションより~(四日市市立博物館 2001) 岡田文化財団コレクション―珠玉の近代絵画展(そごう美術館・横浜 2004) 桜島百景~画家たちが見つめた桜島~(鹿児島市立美術館 2011) 第30愛国民文化祭・かごしま2015開催記念 梅原龍三郎展(鹿児島市立美術館 2015) 黄昏の絵画たち(山梨県立美術館 島根県立美術館 神戸市立小磯記念美術館 2019) コレクションによる特別展示 #StayMuseum ステイミュージアム(三重県立美術館 2020) コレクションによる特別展示 春をまちわびて 美術から考える自然との調和(=エコロジー)(三重県立美術館 2022) 洋画の青春―明治期・三重の若き画家たち(三重県立美術館 2024) |
文献 | 伊藤廉「梅原さんについて」『みづゑ』389 1937年 pp.77-80 隈元謙次郎「明治以降日本美術の発達」『日本諸学振興委員会研究報告 第6編(芸術学)』 教学局編纂 1940年 図版10 解説p.90 『梅原龍三郎遺作展図録』東京国立近代美術館・朝日新聞社 1988年 図版p.230 河北倫明監修『限定版 生誕百年記念 梅原龍三郎』1988年 集英社 no.136 |