資料詳細
項目 | 内容 |
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コレクション | |
ジャンル | 水彩・素描 |
作者名 | ドガ、エドガー/DEGAS, Edgar |
制作年 | 1891年頃 |
材料 | コンテ、赤チョーク・紙 |
寸法 | 43.0×50.0 |
署名 | 左下:売り立てスタンプ Degas |
寄贈者 | 公益財団法人岡田文化財団寄贈 |
来歴 | 原精一旧蔵 |
初出展覧会 | |
作品名欧文 | Standing Female Nude from the Waist Up |
サイト | |
解説 | 顔を俯けて右腕を上げる裸婦の一瞬の動きが捉えられた作品。身体は画面に収まらず、右手や下半身は画面の縁で断ち切られている。 一見すると即興的なデッサンにも見える本作は、複雑な制作過程を持つ。画面左下に押された黒いスタンプは、画家の死後の作品売立の際、「刷り」とみなされた印。すなわち、本作の制作にあたっては、別の紙に描いた左右反転図を重ね、プレス機で加圧して図を転写する方法が採られた。黒い線を転写した後、人体のボリュームを出すべくコンテと赤チョークで加筆がなされたと考えられている。 作者ドガは、印象派の画家らと親しく交流し、都市風俗を描いたフランスの画家。ドガの大胆な画面構成はスナップショット的とも評されるが、彼は写真に先んじてある種「写真的」な構図を絵画に導入した。1880年代以降、ドガは主にパステルを用いて繰り返し浴女を描く。本作と同じ身振りの裸婦や左右反転した裸婦も同時期の作品に散見され、画家の飽くなき探求心がうかがえる。(鈴村麻里子 『三重県立美術館 コレクション選』 2022年) [作品名(フランス語)] Femme nue debout vue a micorps |
展覧会歴 | ドガ展(伊勢丹美術館、三重県立美術館、大丸ミュージアム・大阪、岡山県立美術館、笠間日動美術館 1988-89)no.60 (財)岡田文化財団設立20周年記念展(三重県立美術館 1999)no.1-3 珠玉の近代絵画―岡田文化財団コレクションより―(四日市市立博物館 2001)no.1-3 モネからセザンヌへ-印象派とその時代(秋田県立近代美術館、埼玉県立近代美術館 2002) 岡田文化財団コレクション―珠玉の近代絵画展(そごう美術館・横浜 2004) ドガ展(横浜美術館 2010) 開館35周年記念Ⅰ ベスト・オブ・コレクション―美術館の名品(三重県立美術館 2017) 岡田文化財団寄贈作品展(パラミタミュージアム 2019) |
文献 | P.A.Lemoisne, Degas et son oeuvre, 1946,p.680,no.1174ter Vente Atelier Edgar Degas,I-II, San Francisco, 1989,p.209,no.369 |