資料詳細
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| コレクション | |
| ジャンル | 彫刻 |
| 作者名 | 柳原義達/YANAGIHARA Yoshitatsu |
| 制作年 | 1957(昭和32)年 |
| 材料 | ブロンズ |
| 寸法 | 43.0×23.0×29.0 |
| 署名 | |
| 寄贈者 | |
| 来歴 | |
| 初出展覧会 | 滞欧作とその後(国立近代美術館 1964) |
| 作品名欧文 | The Man who Served as the Model for Rodin's Sculpture of Balzac |
| サイト | |
| 解説 | かつてロダンのバルザック像のモデルを務めたという男性が本作のモデル。パリ留学中に制作されたこの作品は、表情や動きが細やかに再現されているわけではないが、年齢を重ねたモデルの落ち着きはらった様子や静かな自信を見る者に伝える。初め日本画家を志した柳原は、イワシのうろこすらも丁寧に描いていたという。後に彫刻家へと転じてからも、そのころの癖が抜けず、量と量のかみあいから力や美が生まれるというのとは異なった「絵画的な見方」が残り、大きな不安を感じていたようだ。一九五三(昭和二十八)年、不安を募らせた四十二歳の柳原は、フランス留学という大きな決断を下す。柳原自身が「パリでの生活は、平面的な自分の目を、立体的な量の目にすることに費やされた」と述べている通り、本作は「自然に内在する量の移動、量と量のひしめき」が表現され、圧倒的な存在感を示す。留学以前の柳原作品とは、明らかに一線を画している。 (県立美術館学芸員・佐藤美貴) |
| 展覧会歴 | 日本彫刻の近代(三重県立美術館、他 2007-09) 没後20年 柳原義達展―彫刻の道標―(三重県立美術館 2024) |
| 文献 | 酒井忠康 原色日本の美術第33巻「現代の美術」 1993.12 |