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九木浦の鰤漁(北牟婁郡九鬼村九木浦)※


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 九木浦(現尾鷲市)は北牟婁郡の南部にあり、鰤の大敷網で有名であった。鰤大敷網は、「定置漁具にして、陸地の基点より海中百八十間余に達して垣網を設置し、魚群の潮流に従ふて最終点に敷設せる楕円形の底嚢網に集まるや台船魚見楼より号令を発し、・・・配置せる十数艘の漁船をして豪呼勢を作りて網を繰り揚け」、踊る魚を捕らえて船に放り込む方法で、その様子は「真に壮観を極」めたようである(『三重県案内』)。ちなみに、第1号鰤大敷は明治32年(1899)度、第2号鰤大敷は33年に創業され、37年の合計漁獲金額は実に15万円以上となった(『九木浦第一・第二号鰤大敷漁獲高年別統計表』)。

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