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みえの文化団体詳細

地域 中勢地域
団体名 松阪もめん手織り伝承グループ「ゆうづる会」

無題
松阪もめんの作品展示(旧長谷川邸にて)

プロフィール ◇設立
1981年 「ゆうづる会」の前身「ゆうづる工房」開設
1982年 「ゆうづる会」設立

◇会員数
22名(第1〜8期生)

◇これまでのあゆみ
1981年  第1期「ゆうづる工房」を開講。講師:田畑美穂氏
        文化庁が「松阪木綿の紡織習俗」を無形民俗文化財に選定。
1982年  「ゆうづる会」と命名。
        松阪市立歴史民俗資料館を活動拠点とする。
1983年  松阪木綿振興会が設立され、「ゆうづる会」として入会する。
1985年  「ゆうづる会」の反物が初めて市場に出る。
1989年  第1回三重県平成文化賞を受賞。
1990年  松阪のまちのPRとして松阪市観光課と共催し「あべの駅」「上本町駅」
       「名古屋駅」で手織りの実演を実施。
1991年  手織技術振興財団「織成(おりなす)賞」で審査員特別賞を受賞。
1993年  「松阪木綿 いまよみがえる」展 暮らしの手帖社ギャラリーにて開催(東京都 六本木)
1994年  松阪市より旧松阪商工会議所の一部を工房として借用。
        世界祝祭博覧会(まつり博三重 伊勢市朝熊山麓)ファッションショーに参加。
1998年  第1回「松阪もめん展」にて手作り品販売(伊勢市 おかげ横丁)
1999年  全国花フェスティバルにおいて松阪木綿で作った花菖蒲や綿の花を展示(四日市ドーム)
        松阪市立歴史民俗資料館特別企画「織−伝統の技 嶋木綿」において反物・作品展示、
        実演・機織り体験を実施。
2001年  財団法人 伝統的工芸品産業振興協会より、伝統工芸品産業小規模産地功労褒賞を受賞。
2007年  財団法人 三銀ふるさと文化財団より「三銀ふるさと三重文化賞」を受賞。
2015年  活動拠点を松阪産業振興センターとする。

 今日に至るまで、各方面への技術伝承活動や手織技術の研修指導、手織作品の発表会などの多彩な活動により、地域産業の振興や活性化に貢献されています。
記事 【松阪産業振興センターにて】
 今年(2015年)1月に活動の拠点を松阪産業振興センター1階に移転した、松阪もめん手織り伝承グループ「ゆうづる会」を訪問させていただきました。
 松阪もめんセンターの奥に工房があり、松阪の伝統と長い歴史・文化の代表ともいえる松阪もめんの伝承に、長年ご尽力されているグループ「ゆうづる会」の活動についてお話を伺いました。

【ゆうづる会の歴史】
 江戸時代に庶民の粋な着物として時代を風靡した松阪もめん。今もなお、お芝居の世界で松阪もめんの着物を着ることを「松阪を着る」と言われ“粋な着物”の象徴として語り継がれています。
 昭和40年代後半に、織り手が絶えてしまった松阪もめんを復興させようとして立ち上がったのが、松阪市立歴史民俗資料館の初代館長・故田畑美穂氏でした。松阪市内の主婦を募り「ゆうづる工房」を開き、地域で唯一営業している明和町の御絲織物さんの糸を使用して、昭和57年に「ゆうづる会」を立ち上げられました。
 ただ単に手織りの技術を継承するだけではなく、「商品として現代に通用してこそ復興といえる」との田畑氏の意向のもと、織りや染めの実習をし、各地を訪問して技術や知識の向上を図り、手織り実演や体験を通して知名度を上げ、商品販売に至った松阪もめん。今ではそれぞれの時代にあった、人々の心を引きつける作品も多く作られ、また個人ではなかなかできない大きな作品づくりにも取り組まれて、タペストリー、ウエディングドレス、刺繍をあしらった振袖なども手掛けられました。

【現在の活動】
 現在の活動としては、市内各地域の小中学校や高校を積極的に訪問され、藍染の指導や松阪もめんを使ったブックカバーづくり講座なども開催し、地元の伝統・文化の魅力を次世代に伝えていこうと日々懸命にご努力いただいています。


◇「ゆうづる会」さんより、今後の活動とひとことメッセージ・・
 新しい工房に移転したことで活動スペースも広くなり、今後は、手織り体験や松阪もめんを使った作品づくり(フラワークラフトなど)の講習会を月1回第4日曜日に開催していきます。また、今年8月には全国の家庭科クラブの高校教諭約30名を対象に、三重県総合文化センターにおいて「箸袋づくり」教室を開催し、“粋な松阪もめんの作品”を全国に発信していきます。
 「自分の帯は自分で染めて織る」をモットーにさらに多くの方々に、松阪もめんの魅力を伝えていきたいと思います。


◇取材者より・・
 松阪地域の人々の貴重な財産ともいえる歴史や文化、伝統を次の世代に伝えていくことの大切さ、そして私たち一人一人もそういった気持ちを絶やすことなく持ち続けることの大切さに、この取材をとおして改めて気づくことができました。
 日々ご努力いただいている会員のみなさまに感謝するとともに、この地域の人々が、松阪もめんを愛し、地域を愛する気持ちがこれからも末永く受け継がれていきますよう願っております。
無題
ブックカバーづくり(三重県立松阪高等学校)
無題
ハンカチの藍染め体験(松阪市立第一小学校)
問い合わせ先 〒515-0081
三重県松阪市本町2176
松阪産業振興センター1階 
電話 0598(26)6355
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取材機関 松阪地域防災総合事務所
登録日 平成27年2月4日

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