獅子頭 阿古祢永禄二歳己未五月度会元貞南都宿院作の銘がある
ししがしら
指定区分 |
県 |
---|---|
指定種別 |
有形文化財(彫刻) |
指定・登録日 |
|
市町 |
伊勢市 |
所在地 |
伊勢市豊川町 |
所有者 |
茜社 |
員数 |
1個 |
構造 |
- |
年代 |
室町時代(後期) |
関係サイト | |
関連資料 |
概要 |
面高22.5cm、面幅37.5cm、面奥44.7cm。檜材。面部には金漆をかけ、さらに茶漆を塗っている。両眼、巻毛、口唇等は黒漆塗である。舌は下顎とともに刻み出し、唇とともに朱漆をかける。顎は上下とも朱褐色の漆を塗り、上顎の後方には美しい巻き毛を刻み、上唇に四つ、下唇に三つ見られる。大きな目を見開き、巻毛の形もよく整い、南都宿院仏師の見事な作風を示している。上顎内部に「阿古称 永禄二(1559)歳己未五月 度会元貞 南都宿院作」と陰刻銘がある。「度会元貞」は、伊勢御師の山田大路元貞のこと。「南都宿院」とは奈良宿院の仏師のことで、鎌倉時代の慶派の末流を組む一派とされている。宿院仏師の作品は奈良県以外ではあまり知られていない。この文化財は、仏像以外では珍しい宿院仏師の作例であるばかりでなく、伊勢(御師)と南都仏師との関わりを考える上でも貴重な作品といえる。 茜社は山田産土神八社の一つ。各社には古いお頭(獅子頭)が伝えられ、かつては「八ツ頭」と称されてきた。 |
---|