みえの文化びと詳細
地域 | 北勢地域 |
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名前 | 森本 紗月(もりもと さつき)
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プロフィール | 大理石彫刻家 1985年、三重県大台町に生まれる。 高校で彫刻コースを選択し、初めて大理石を彫る。美術を続けるため名古屋芸術大学で塑 像による具象彫刻を学びながら大理石での制作を続ける。 卒業後、2010年から2014年にはイタリアのカッラーラ市にある大理石彫刻の専門学校で技 術を学びながら市内の共同アトリエで自主制作をし、グループ展やシンポジウムに参加。 帰国後は個展を開催。現在は国内で活動を続ける。 |
記事 |
森本さんが大理石彫刻に出会ったのは、通っていた高校の彫刻コースでした。木彫や粘土での制作もしましたが、石を彫っているときが一番楽しく、自分に合っていると感じたそうです。それからずっと大理石彫刻一筋で、現在は主に白大理石を使い制作活動をされています。 ―白大理石の魅力― 白大理石はきらきらと美しく、柔らかく彫りやすい石です。影と光のコントラストがき れいにつき、光によって作品の表情が変わります。 私は腕や手など、人体をモデルにした作品をよく作るのですが、大理石を磨いたものが人 の肌の質感に似ていることから、女性の肌の柔らかさなどを表現するのに適した素材だと 思っています。 ―カッラーラでの日々― 三重県の高校を卒業後、名古屋芸術大学へ進学し、塑像で人体を作る勉強をしながら、石を彫るコースを選択し、大理石彫刻を続けていました。2年生になった頃、大学の先生から「大理石を彫るならイタリアのカッラーラに行くといい」と言われ、イタリアへ留学することを考えるようになりました。そして、大学卒業後、イタリア・トスカーナ地方の小さな町、カッラーラへ4年間留学をしました。カッラーラは大理石の産地で、彫刻家や職人がたくさんいる町です。 通っていた専門学校は夜間開講だったので、昼間は他の作家たちと一緒に借りた工房で 作品の制作、夜は学校でまた石を彫る。毎日、朝から夜遅くまで石を彫っているという生活を送っていました。教科書に載っている素晴らしい美術品を身近に観られる環境であったり、休日には旅をしたりと、刺激的で楽しい日々を過ごしました。 ―帰国して― カッラーラの専門学校を卒業し、イタリアでたくさん制作した作品を日本で発表したい と思い、2014年の9月に帰国しました。 帰国後は、名古屋のギャラリーで個展を開催したり、美術館などで展示会をしたりと国 内で活動をしています。日本では大理石彫刻をしている人が少ないので、めずらしく思っ てもらえることにもやりがいを感じています。 日本を拠点としている今でも、一年に一度はカッラーラに行き、2週間程滞在します。 滞在中は石を彫ったり、石彫道具を買ったり、あちらの作品を見て刺激を受けるなどして 過ごし、また日本での制作活動に活かしていきます。 ―今後について― 今はつくりたいものがたくさんあり、それに制作が追いつかないほどです。今後も思い 描いたものを形にして、自分のイメージする完成度のところまで仕上げていきたいです。 そして、石にも興味を持ってもらえるようにどんどん作品を発表していきたいです。 夢は、公共の場に作品を置いてもらえるようになることです。あと、三重県で採れる石でも作品を制作したいと思っています。 制作中の様子 「バルバラの帽子」 |
問い合わせ先 | 森本 紗月 |
satsumaimo0409@gmail.com | |
ホームページ | http://www.satsikimorimoto.com |
取材機関 | 三重県環境生活部文化振興課 電話番号:059−224−2233 E-mail:bunka02@pref.mie.jp |
登録日 | 平成30年8月9日 |