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みえの文化びと詳細

地域 北勢地域
名前 森 正

森 正さん
森 正さん

プロフィール 陶芸家

1940年  四日市市に生まれる
1958年〜 瀬栄陶器四日市工場デザイン室入室
      故日根野作三氏(陶磁器デザイナー)に師事
      三重県総合美術展(工芸)・・・知事賞(2回)
      朝日陶芸展・・・知事賞・特別賞・奨励賞(2回)
      中日国際陶芸展・・・特賞・知事賞
      ファエンツァ(イタリア)国際陶芸展選抜出品
      日本陶磁器デザインコンペ(2席 中小企業長官賞)
      日本繊維デザインコンペ・・・銀賞・銅賞(2回)
      中部総合美術展(工芸)・・・奨励賞招待出品
      フランス、アメリカなど国内外で多数の個展及びグループ展
      朝日陶芸運営委員、県展・市展審査委員
      日本クラフトマン協会会員
      三重県陶芸作家協会・名古屋陶芸クラブ設立に参加
2011年  ムーラン市(フランス)主催で個展
      Touching Stone Gallery(アメリカ サンタフェ)で個展
      国際陶芸アカデミー(IAC)会員になる
2012年  パラミタミュージアム(歓喜する造形・50年の軌跡)個展
      龍光寺(鈴鹿)個展、橋本美術(名古屋)個展
2013年  ル・マン市(フランス)主催で個展 
      Touching Stone Gallery(アメリカ サンタフェ)で個展
      IAC展(アメリカ サンタフェ)
2014年  京都国立近代美術館12点所蔵
      艸居(京都)、橋本美術(名古屋)個展
      Galerie Hayasaki(パリ)で個展
       IAC展(アイルランド ダブリン城)
記事  菰野町杉谷にある「県民の森」近くの林の中に『菰野創房村』があります。
 その中の森さんの陶房、“馬酔木(あしび)窯”を訪ねました。静けさの中、焼合川のせせらぎと、真冬の風にこずえがすれ合う音の中にたたずむ陶房には、薪窯に使う大量の薪が積まれていました。

 20代の頃、陶器デザイナーとして四日市市内に勤務していたときに、故日根野作三氏(陶磁器デザイナー)に出会い、また30代の頃出会った故黒川紀章氏(建築家)、故河本五郎氏(陶芸家)、杉浦澄子氏(茶人批評家)に助言、指導して頂いたことが、現在の作品制作の大きな助けになっており、感謝の心を持ち続けていると言います。
 その後作家として独立、自由な発想と独創的な味わいのオブジェやアート性の高い作品を手掛けてきました。
 「物を創る人間は伝統を守るだけでなく、作家としての内面と個性を、表現を通じて進化させていくことが大切だと思っています」と森さんは言います。

 森さんの作風は、大胆な色使いと肉厚な土の存在感、メルヘンチックで心楽しくなる発想、高いアート性を併せ持った作品で、幅広く親しまれ、愛され続けています。
 特に、陶房の周りを棲みかとしている猫たちへの愛情は豊かで、作品のモチーフにも多く登場しています。
 また、森さんの作品は、「円空さん」の仏像に例えられることもあるとか。素材が持つ生命力を表現しようとする制作姿勢がそう呼ばれる所以なのでしょう。
 フランスやイタリア、アメリカなど海外でも多くの個展を開催しますが、日本の精神文化が海外で高く評価されることがうれしいと森さんは言います。消費社会で忘れ去られていく今の日本に憂いを感じていた自分が、日本文化の素晴らしさに気づかされ元気をもらったと語ります。

 「現在も健康で作品制作に没頭できること、作陶人生に達成感を得たことなどに幸せを感じています。また、自然に囲まれ、おいしい水と空気、自然の恵みの土を扱う仕事ができ最上の日々」と来し方を振り返ります。
 「今後はこの自然いっぱいの空間(約1000坪)を利用して、好きな器を作り、その器で食事や、料理を楽しむ交流ができ、誰もが集える場として提供したい」と、今温めている構想を楽しそうに語ってくださいました。
 夢の実現に期待したいと思います。
作品の一部
作品の一部
薪窯
薪窯
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取材機関 四日市地域防災総合事務所
登録日 平成27年3月2日

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