指定区分 | 県 |
---|---|
指定種別 | 有形文化財(考古資料) |
指定・登録日 | 2010(H22)年3月11日 |
市町 | 伊賀市 |
所在地 | 伊賀市比土 ほか |
所有者 | 伊賀市 |
員数 | 111点 |
構造 | - |
年代 | 古墳時代(中期) |
関係サイト | - |
関連資料 | - |
ワキ塚古墳1号墳・2号墳は、美旗古墳群の一角にあたる伊賀市上神戸字深狭間に所在する。美旗古墳群は伊賀市と名張市にまたがって分布している。この古墳群中で最初に築造された前方後円墳は殿塚古墳で、ワキ塚古墳1号墳・2号墳は殿塚古墳に付属する小古墳である。1号墳は一辺約23mの方墳、2号墳は直径26mの円墳である。昭和36年に発掘調査が行われ、多くの品々が出土した。 出土品には、武具(甲冑)、武器(剣・鏃)、装身具類(銅鏡・玉類・竪櫛〔たてぐし、木製〕)、工具(斧、鎌、鋸など)のほか、古墳の上に並べられた埴輪がある。甲冑は1号墳から出土しており、衝角付冑(しょうかくつきかぶと)・長方板革綴短甲(ちょうほうばんかわとじたんこう)・頸甲(あかべよろい)・肩甲(かたよろい)の揃った優品である。これらは、いずれも5世紀前半(古墳時代中期前葉)に属すると考えられる。 古墳には死者とともに様々な物(副葬品)が納められているが、後世の盗掘や自然崩落等の影響で埋納当初の状態が保たれていることは稀である。ワキ塚1号墳・2号墳の副葬品は、内容が豊富なだけでなく、この稀な状態が保たれていたことが特筆できる。伊賀で展開する古墳文化を見る上で欠かせない資料である。 |