指定区分 | 県 |
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指定種別 | 有形文化財(建造物) |
指定・登録日 | 2000(H12)年3月17日 |
市町 | 桑名市 |
所在地 | 桑名市桑名字太一丸 |
所有者 | 公益財団法人諸戸財団、個人 |
員数 | 1棟 附3棟・1基 |
構造 | - |
年代 | 明治~大正 |
関係サイト | - |
関連資料 | - |
諸戸家の基礎を築いた諸戸清六(1864~1906)は、米取引、田地、山林などによって一代で資産を築いた実業家で、明治17年(1884)頃には、富商として知られていた太一丸所在の山田家の屋敷地を購入し、事業と生活の拠点とした。 諸戸(宗)家住宅は、江戸期から大正期にかけての住宅施設、庭園が複合した大規模な事務所兼用住宅である。このうち、主屋一棟 洋室一棟 御殿(玄関及び座敷)二棟 洋館一棟 玉突場一棟 表門一棟が平成14年12月に国重要文化財に指定された。 煉瓦蔵は明治20年頃に創建されたもので、当初は5棟連続の木造蔵であった。明治28年に放火により焼失したが、直ちに煉瓦造で再建された。しかし、昭和20年の戦災で西側の2棟を失い、現在は3棟が残存する。外観は3棟とも同一で、南北両面の上部に窓、南面中央に両開きの鉄扉が付く。ただし西側2棟が北側に裏戸口を設けるのに対し、東端のものは東面の北寄りに戸口を設ける。これらの開口部には全て庇の付いた痕跡があるが、南面では全て失われている。裏口の戸は片引戸で東端のものは銅板張りだが、他は板戸である。内部は板床で、壁は煉瓦のままで仕上げとし、キングポストトラスの小屋組みも露出している。 煉瓦塀は、北面の一部が失われているものの比較的当初の姿を留めている。塀の頂部には2段の持ち出しがあって、桟瓦葺の屋根を載せる。内側には煉瓦造りの控柱が一定間隔に設けられ、この上にも切妻の瓦屋根がを付ける。 溝渠は煉瓦塀の内側に掘削され、基壇は石積で外側の上部は煉瓦塀となっている。南端はアーチ型の水門を通じて外部の水路と連絡し、北面西端ちかくでも外部への連絡の痕跡がある。 |