みえの文化びと検索詳細

紀平 有石

項目 内容
地域 中勢地域
名前 紀平 有石
プロフィール 昭和24年 津市に生まれる
昭和58年 書道芸術院展準大賞
平成 元年 毎日書道展会員賞
平成 8年 津市文化奨励賞
平成16年 久居市教育功労賞
現在
全国印章技術大競技会審査員
毎日書道展審査会員
日本刻字展審査部部長
日本刻字協会常任理事
三重刻字協会会長
有石会主宰
記事 【刻字一筋43年】
刻字をする人は、県内でも数少ない。今回は、まちかど博物館館長で三重刻字協会会長の紀平有石さんを訪ねました。
紀平さんが刻字を始めたのは19歳の大学時代。家業が印章店であったことからこの道に進まれました。最初、篆刻(てんこく)(篆刻は書道芸術のひとつで、中国が発祥。四書・五経や漢詩などから語句を選び篆書という古文字を用いて柔らかい石に刻んで押したものを鑑賞するもの。)を習おうと思って行ったその先で「刻字」と出会いました。物を作る喜びを知り勉強を始められました。
刻字は、筆で紙に書いた文字の輪郭をとり、板に貼り付けノミで彫刻します。刻字に用いる材料は、主として桂材を使用し、文字を浮き上がらせて刻るのを「朱文」、刻り下げるのを「白文」と称し、朱文の文字には、金箔が漆を下地にしておいてあり、白文の文字には胡粉を塗って仕上げるということです。
紀平さんは、大河ドラマ「独眼竜政宗」の題字を書いた「長揚石」氏に師事し、先生の名前の一字を頂き「有石」と名付けられました。「刻字の魅力は書・工芸・絵画の3つの要素が含まれていること、彫刻することで文字に命が吹き込まれ、生きてくる刻字に魅力を感じる。」と言われました。刻字は古代文字や篆書を板に彫って、金箔や岩絵の具で仕上げる「書」の新しい表現方法です。「書く」「彫る」「金箔で彩る」三つの楽しみと完成した時の喜びは格別だそうです。
「構想を練っているときや、作品が完成したときは実に楽しい。楽しいから続いている。良いものをと力むよりも、感性とひらめきを大事にして自書自刻している。」「漢字の成り立ちや持つ意味を考えて的確に表現するため、意味が伝わるように絵画的に文字を表します。」と語って頂きました。板の特長を生かし、ノミを使い、作品の背景にノミの型を残したり、色を塗ったり、化粧道具を用いて輝きを出しています。これらの作品を見ていると、絵のようで、字と思わないで見ていると線の動きがあり実に美しい、見る人に感動を与えます。
基になるのは書であるので、文字に品性がなければ、良質な作品とはなりません。書道には、漢字、かな、近代史文書、一字書、篆刻、刻字、前衛書の7部門があるということです。
「刻字は文字を絵画的に表現し、意味を持たせるので、言語が違う人にも魅力を感じてもらえるはず。これからどこででも受け入れられるような、いい作品を作っていきたい」と語って頂きました。

問い合わせ先 津市南が丘4-9-1
電話:059-225-9700
FAX:059-223-7767
e-mail
ホームページ
取材機関
登録日 2010/02/03