資料詳細

丈六寺の五輪塔

項目 内容
文化財名 丈六寺の五輪塔
附名 じょうろくじのごりんとう
指定区分
指定種別(詳細種別) 有形文化財/建造物
指定・登録日 2024/01/23
市町 名張市
所在地 名張市赤目町丈六
所有者 宗教法人 丈六寺
員数 1基
構造 石造
年代
サイト
概要  丈六寺は、宇陀川右岸の名張市赤目町丈六に所在する真言宗東寺派の寺院です。五輪塔は境内南東の地蔵堂の隣に位置します。材質は花崗岩で、大きさは高さ217.5cm、最大幅77.0cm。地輪に「正應四年卯月三月造立之」の銘を有します。四面各部に五大種子(ごだいしゅじ)が薬研彫りされています。当初の台座や基壇の有無は不明ですが、令和3~4年の修理前は切石組基壇の上に建てられており、現在は復元された反花座(かえりばなざ)の上に建っています。
 地輪は水平方向に比べて垂直方向が短い断面長方形の立方体で、上面に勾配はなく平坦です。南東面下部に断面台形(上辺8.5cm、下辺13.6cm、高さ6.2cm)の奉籠孔(ほうろうこう)(納骨穴)が穿たれています。北東面下部には幅7~10cm程度の矢穴が3か所あり、水輪は上半に最大径があります。火輪の軒は厚めで、緩やかな隅反りを呈します。空風輪は一体で、風輪は皿形、空輪は宝珠形です。
 修理前の各部材は残存状況の良い部分が正面にくるよう配されていましたが、修理後に五大種子に符合するよう向きを修正し再配置されました。欠損箇所は北東面と南東面の隅で、寺伝によると天正伊賀の乱の際に建物が焼失倒壊し、五輪塔の角を打ち欠いたとされています。
 中世の五輪塔の中では県内有数の大きさであり、13世紀末の紀年銘を有し県内最古級であること、五大種子を配すること、欠損はあるが当初部材が残存していることから、鎌倉時代末の石造建造物の様式・製作技法を現在に伝えており、学術的価値が高いと判断されます。