資料詳細

諸手船

項目 内容
文化財名 諸手船
附名 もろとぶね
指定区分
指定種別(詳細種別) 有形民俗文化財
指定・登録日 2006/10/27
市町 紀宝町
所在地 南牟婁郡紀宝町鵜殿
所有者 烏止野神社氏子総代会
員数 1艘
構造
年代 昭和時代
サイト
概要  諸手船は、和歌山県新宮市の熊野速玉大社(くまのはやたまたいしゃ)例大祭(10月15・16日)で行なう御船祭(みふねまつり)で使用する船である。
 熊野速玉大社例祭は、神馬渡御(しんめとぎょ)式、神輿渡御(しんよとぎょ)式、御船祭で構成され、全体を「熊野速玉祭」として、和歌山県指定無形民俗文化財に指定(昭和39年5月28日)されている。御船祭は、16日に行われる早船(はやふね)の競漕(きょうそう)で、諸手船は大社の神霊を乗せた「神幸船」(しんこうせん)を曳航(えいこう)して先導する。そして、船上でハリハリ踊りを行いながら、熊野川にある御船島を回り、対岸にある「御旅所」(おたびしょ)へと「神幸船」を導く。漕手(こぎて)と踊手(おどりて)(西家)として烏止野神社(うどのじんじゃ、紀宝町鵜殿)の氏子総代有志が奉仕している。現在の諸手船は、昭和七年(1932)六月に製作したもので、鵜殿の収納庫に保管され、烏止野神社氏子総代会の人たち二十数人が管理している。
 寸法は、総長44尺5寸(13.4㍍)肩幅7尺(2.1㍍)敷長29尺(8.8㍍)で、形態は熊野灘沿岸の漁船に近く、その構造は水押(みよし)が反り出ている天頭型(てんとがた)で鰹・鯨船などにみられた海型である。また、船大工の高度の技術がうかがえること、機能的には船体が細身で速力と機敏性をもっていること、熊野水軍の主力軍船、小早(こばや)(関船)の形態を残す貴重な船であることが指摘される。
 これらのことから、諸手船は、海型の川船の特長を維持する船として価値が有るものと認められる。