資料詳細

初期須恵器・韓式系土器(六大A遺跡出土)

項目 内容
文化財名 初期須恵器・韓式系土器(六大A遺跡出土)
附名 しょきすえき・かんしきけいどき(ろくだいAいせきしゅつど)
指定区分
指定種別(詳細種別) 有形文化財/考古資料
指定・登録日 2006/03/17
市町 明和町
所在地 多気郡明和町竹川
所有者 三重県(埋蔵文化財センター)
員数 107点
構造
年代 古墳時代(5世紀前葉~中葉)
サイト
概要  この韓式系土器と初期須恵器は、津市大里窪田町に所在する六大A遺跡の発掘調査によって出土したものである。発掘調査は、国道23号中勢道路の建設工事に先立って、三重県埋蔵文化財センターが平成6・7年度に実施した。これらの土器は、そのほとんどが弥生時代後期から中世までの遺物を多量に出土した、最大幅30m・調査区内総延長100m・深さ3mの大溝と、志登茂川に続く低湿部と推定される旧河道から出土した。
 韓式系土器は、主に朝鮮半島系の渡来集団によって用いられた土器とされるものである。器表面には、叩き締めた際の痕跡が格子目を呈するという特徴がある。この種の土器は、5世紀に王権が所在した大阪湾周辺から出土することが多く、それ以外の地域からの出土は珍しい。ところが、六大A遺跡からは豊富な器種が揃って大量に出土した。当遺跡出土の器種は、甕や把手付鍋・甑・有孔鉢・平底鉢・高杯などと豊富である。韓式系土器は渡来人の日常雑器だったと考えられていることから、豊富な器種の存在は、各々の土器が単品として移動してきたのではなく、当地に渡来系集団が定着していたことを示唆している。一方、初期須恵器は、列島における揺籃期の須恵器であり、朝鮮半島から伝来した須恵器の生産技術が列島で一般化する以前に生産されたものである。器種には、高杯形器台や筒形器台・筒形土器・壺・脚付環状連結四連ハソウ・高杯・杯蓋・杯身・甕などがある。それぞれに特徴があるが、総体的に朝鮮半島でも伽耶地方の影響が大きかったことを窺がわせる。
 このように、六大A遺跡出土の韓式系土器や初期須恵器は、古墳時代におけるこの地域の国際的な歴史状況を物語る重要な一括資料として貴重な考古資料である。