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伊勢音頭(宇治山田市古市町)


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 古市(現伊勢市)は、「間(あい)の山」と呼ばれる外宮・内宮の間の低丘陵地にある。江戸時代以降、参宮客に対応した茶屋・旅館が多く、芝居小屋も見られ、一大歓楽街として知られていた。伊勢音頭は、この古市や河崎(現伊勢市)の茶屋などでよく歌われ、全国に普及した。その起源をめぐっては、河崎音頭(盆踊歌)とか、大坂の河内音頭系の道中唄とか様々な説があるが(『国史大辞典』)、『三重県案内』では、寛延(1748〜1751)の頃、古市の備前屋から始まり、伊勢詣の人々に「こよなく賞賛を得て」伊勢音頭の名が全国に伝わったという。いずれにしても、『三重県案内』に大きく取り上げられいることは、明治40年(1907)頃にも伊勢音頭が盛んに歌われ、踊られていたのであろう。

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