トップページ  > 明治百景-百年前の三重県- > 名所 > 二見ケ浦(度会郡二見町江)※

二見ケ浦(度会郡二見町江)※


写真


 明治41年(1908)5月1日、西二見村と東二見村が合併して二見町が誕生した。したがって、40年発行の『三重県案内』では「東二見村大字江村」と表記している。この二見ケ浦は、14世紀の『康永参詣記』(『神都名勝誌』所収)に「此の浦の景色を見るに、都にて伝へ聞きしは、事の数にあらず」と見られ、実際に見た二見ケ浦の景色は都で伝え聞いた以上ということであるが、古くから二見ケ浦の景色が都でも評判になっていたことがわかる。『三重県写真帖』では「砂白ク松青ク海気清爽風光最モ佳ナリ、殊ニ立石又ハ『めをと』巖ト称スル双岩ノ間ヨリ朝暾波ヲ破テ出ツルノ光景ハ探勝者ノ歎美惜カラサル所ナリ」と、特に季節によって見られる夫婦岩の間の朝日の光景を絶賛している。また、二見ケ浦は明治15年に全国初の海水浴場が開設され、「医療上ノ効」が注目されたところで(『三重県史』資料編 近代4)、『三重県案内』には「旅館は孰れも海水温浴を設け」ていると紹介している。

トップページへ戻る このページの先頭へ戻る