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津市街(津市)※


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 明治22年(1889)4月1日に市制施行によって、全国で31の市が誕生した。三重県下では津のみがその中に入った。ちなみに、名古屋市は市制施行指定地ではあったが、施行が10月に遅れ、津市は名古屋よりも早く市になったと言える。市制施行の翌23年の戸数・人口は5,618戸・26,866人であったが、『三重県案内』編集段階の38年では6,626戸・36,449人となった。市域は現在に比べ狭いが、30年に市制を施行した四日市市の38年の戸数・人口は5,021戸・30,074人よりもかなり多く(『三重県史』別編 統計)、『三重県写真帖』では「市街殷盛ニシテ百貨輻輳ス」と解説している。左上の写真は津の町の遠望であるが、安濃川左岸の高台から撮影した模様であり、手前の橋はいわゆる御山荘橋、右側の森は津城跡で、右端に師範学校らしい建物も見える。さらに、城跡後方の煙たなびく煙突は三重紡績会社津分工場と思われる。また、右下の町並みの写真は大門通りで、通りの左側には津警察署・津郵便局・百五銀行など、明治期の建物が並んでいた(『津市の旧町名』)。

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