毎年10月12日に行われる芭蕉祭にはたくさんの人々がわしを慕って集まってくれる。日頃からわしの考えを後世に伝えてくれている伊賀市や芭蕉翁顕彰会、地域の皆さんには本当に感謝しておる。
芭蕉祭の会場、上野公園はみなさんの憩いの場になっていて、今日は遠足や校外学習で上野公園、俳聖殿を訪れる小学生や幼稚園児で賑わっておった。小さい頃から俳句文化や史跡に親しむことで、自然に地域の文化を体得していくのじゃろう。
午後になると、学校が終わった近所の小学生たちが集まってきた。俳句を募集していると知ると、我も我もと次々に句をつくり始めた。いやはや、伊賀の子はすごい。
ひとしきり句をつくり終えると、今度は興味の矛先がわしに向いたようで、子どもたちが群がってきた。嬉しいやら照れくさいやら、ちょっと冷や汗もかいたが、いつまでも子どもたちに慕われる好々爺でありたいものじゃ。
さて、今年の旅はこの芭蕉祭で終わりじゃ。今日の伊賀は少し肌寒いくらいじゃった。そろそろ冬支度をせねば。
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